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公物と私法上の権利に関する次のア〜オの記述のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例・通説の見解による。
ア通説・判例は、道路のような人工公物の敷地について、行政主体が所有権その他の権原を取得しないまま公用開始をした場合には、その公用開始は無効であるから、敷地の所有権には公物としての制限が加わらず、所有者は所有権に基づいて明渡しを求めることができ、管理者は公物であることを理由にこれを拒めないと解している。
イ適法に供用開始された道路の敷地の所有権を、道路管理者が対抗要件を欠く間に取得して登記を備えた第三者について、判例は、その第三者は「上記の制限の加わつた状態における土地所有権を取得するにすぎない」としたうえで、道路管理者に損害賠償を求めることはできないが、敷地が道路として使用されることによる損失の補償は請求することができるとした。
ウ海について、判例は、「そのままの状態においては、所有権の客体たる土地に当たらない」としつつ、過去に国が海の一定範囲を区画して私人の所有に帰属させたことがあった場合には、その区画部分は、現行法が海を区画して私人の所有に帰属させる制度を採っていなくても、今日でも所有権の客体たる土地としての性格を保持しているとした。
エ国有財産法2条1項の定める国有財産には、土地や建物などの不動産と並んで特許権や著作権などの権利が含まれ、こうした国有の無体財産権は、行政主体が直接に公の目的に供用するものであれば、講学上の公物に当たり、公物の一種として公物管理の対象とされる。
オ公物の時効取得については、公物である限り時効取得の対象とならないとする見解、取得者の所有権は公用の負担を伴うとして時効取得を認める見解、黙示的に公用が廃止されたと認められる場合に時効取得を認める見解、公物以外の物と同様に時効取得を認める見解などが対立してきた。

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