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表見代理に関する次のア〜オの記述のうち、妥当なもののみをすべて挙げているのはどれか。ただし、争いのあるものは判例の見解による。
ア判例は、印鑑証明書の交付申請のような公法上の行為についての代理権も、私法上の行為についての代理権と同じく、代理人が権限外の行為をした場合の110条の表見代理が成立するために必要な基本代理権となるとしている。
イ民法は、他人に代理権を与えた者は、代理権の消滅後、元の代理権の範囲内なら112条1項により責任を負うべき場合に、その他人が範囲外の行為をしたときは、「第三者がその行為についてその他人の代理権があると信ずべき正当な理由があるときに限り、その行為についての責任を負う」と定めている。
ウ判例は、民法761条は、夫婦の一方が日常の家事に関して第三者とした法律行為による債務についての連帯責任の前提として、夫婦が相互に日常の家事に関する法律行為について他方を代理する権限を有することも規定していると解している。
エ判例は、漁業協同組合の理事の代表権に定款等で加えられた制限を知っていた第三者は、理事が当該具体的行為について理事会の決議等を得て適法に漁業協同組合を代表する権限を有するものと信じ、かつ、そう信じたことに正当の理由があっても、110条の類推適用によって保護されることはないとしている。
オ判例は、代理人が権限を越えて約束手形を振り出した場合、110条によって有効とするには「受取人が右代理人に振出の権限あるものと信ずべき正当の理由あるときに限る」とし、直接の相手方である受取人に正当の理由がない限り、後の手形所持人に正当の理由があっても、振出人は同条による手形上の責任を負わないとしている。

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