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法律科目の泉
民法 I(総則・物権)
取消し・解除・時効・相続と登記
取得時効と登記
上級 第1問
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Aは、Bが所有する甲土地を、所有の意思をもって平穏かつ公然と占有し始め、現在まで占有を続けている。甲土地の登記名義はBのままであり、Aは所有権移転登記をしていない。甲土地をめぐる次の記述のうち、法令の規定及び判例に照らし、最も妥当なのはどれか。ただし、各記述の場面は互いに独立しているものとする。
1
Aの時効完成後、未登記の間に、BがCに甲土地を売却してCが登記を備えた。Cが、甲土地を譲り受けた時点で、Aが「多年にわたり当該不動産を占有している事実」を認識していたときは、それだけでCは背信的悪意者に当たる。
2
Aの時効完成後、未登記の間に、BがCに甲土地を売却してCが登記を備えた。Cの登記の後、Aがさらに時効取得に必要な期間占有を続けても、Aは、Cとの関係では、「その後に登記を経由した第三者に対しては時効による権利の取得を対抗しえない」。
3
Aの占有が民法162条の時効期間を超えて続いていても、判例は、取得時効は「必らず時効の基礎たる事実の開始した時を起算点として時効完成の時期を決定すべきもの」であるから、Aが起算点を任意に選んで時効の完成時期を遅らせることはできないとしている。
4
Aの時効完成後、未登記の間にDの抵当権が設定・登記され、Aの占有継続で抵当権が消えるのは、抵当権そのものが消滅時効にかかるからであり、民法396条は「債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない」と定めている。
5
Aの時効完成後、未登記の間にBがDのために甲土地に抵当権を設定・登記した場合、判例によれば、AとDとの関係は対抗問題とはならないから、Aは、登記がなくても、Dに対して抵当権の負担のない所有権の取得を主張することができる。
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