平均算

数的推理 解法ガイド

平均算は、公務員試験の数的推理で毎年出題される頻出パターンです。「2群の平均」「基準値と平均」「メンバー交代と平均変動」「入出金・増減と平均変動」の4つのタイプに分かれます。共通するコツは「平均 × 人数 = 合計」に戻して方程式を立てること。平均のまま足し引きせず、必ず合計に変換するのが鉄則です。

タイプひとことで言うと頻出度難易度の目安
2群の平均全体を2つのグループに分けて、片方の平均を求める★★★★☆☆〜★★☆
基準値と平均「基準より◯高い/低い」という条件から基準値を逆算する★★☆★★☆
メンバー交代と平均変動メンバーが入れ替わったとき、平均の変化から個人の値を求める★★☆★★☆
入出金・増減と平均変動一部が増加・一部が減少したとき、人数比を倍数条件で絞る★★☆★★★
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このパターンで頻出の用語と公式

平均算のどのタイプでも繰り返し使う基本の公式です。ここで押さえておくと、各タイプの解説がスムーズに読めます。

この問題で使う用語と公式

平均の基本公式

  • 平均 = 合計 ÷ 人数
  • 変形すると → 合計 = 平均 × 人数
  • 平均算では、この変形がすべての基本です。「平均」のまま計算しようとするとミスのもとになります。必ず「合計」に戻してから方程式を立てましょう。
  • 例: 10人の平均が50点 → 合計は 50 × 10 = 500点

てんびん図(2群の平均で使える別解)

  • 2つのグループの平均を数直線の両端に、全体の平均を支点(てんびんの支え)に置く
  • 支点から両端までの距離の比 = 人数の逆比になる
  • 例: A群の平均80点、B群の平均65点、全体平均70点のとき
    • A側のウデの長さ: 80 − 70 = 10
    • B側のウデの長さ: 70 − 65 = 5
    • 距離の比 A側:B側 = 10:5 = 2:1 → 人数の比は逆で A:B = 1:2

1. 2群の平均

この問題で使う用語と公式

平均の基本公式(復習)

  • 合計 = 平均 × 人数
  • 平均算の全てはここに帰着します。グループごとの合計を求めて足し合わせれば、全体の合計と一致する——この関係が方程式になります。

てんびん図(復習)

  • 2つのグループの平均を扱う問題では、方程式のほかにてんびん図でも解けます。
  • 支点 = 全体の平均、両端 = 各グループの平均、ウデの長さの比 = 人数の逆比
  • 方程式が苦手な人はこちらを使うとスムーズです。

こういう問題が出る

「ある講座の受講者90人の平均点は64点で、上級クラス30人の平均点は76点であった。残りの受講者の平均点はいくらか」のように、全体を2つのグループに分け、それぞれの平均と人数の関係から、未知の平均を求める問題です。人数が「全体の3分の1」「競争率◯倍」のように間接的に与えられることが多いのが特徴です。

こう考える

人数を整理する: 競争率や割合から、各グループの人数(または人数比)を計算する
「合計 = 平均 × 人数」で各グループの合計を表す: 求める平均を xx とおく
合計の等式を立てる: A群の合計 + B群の合計 = 全体の合計
方程式を解く
2つの平均を単純に足して2で割ってしまうこと。たとえば「上級クラスの平均76点、全体の平均64点だから残りは52点(76と52の真ん中が64)」は間違いです。人数が違うので、合計に戻してから計算しなければ正しい答えは出ません。

例題で確認

例題

ある英語講座の受講者90人が修了テストを受けた。受講者のうち全体の3分の1は上級クラスに所属している。受講者全体の平均点は64点、上級クラスの平均点は76点のとき、上級クラス以外の受講者の平均点はいくらか。

【別解: てんびん図】

58点64点76点61260人★答え30人(2)(1)ウデの比 6:12 → 量の比 1:2(逆比)

てんびんの支点(全体平均)を 64点、右端に上級クラスの平均 76点、左端に上級クラス以外の平均 xx 点を置きます。

ウデの長さの比は人数の逆比なので、上級クラス以外の側:上級クラスの側 = 30:60 = 1:2 となります。

上級クラスの側のウデの長さは 76−64=1276 - 64 = 12 なので、上級クラス以外の側のウデの長さは 12×12=612 \times \frac{1}{2} = 6 です。

よって、x=64−6=58x = 64 - 6 = 58(点)。

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2. 基準値と平均

この問題で使う用語と公式

基準値とは

  • この問題に出てくる「基準値」とは、各グループの平均が「基準値より◯高い(重い)」「基準値より◯低い(軽い)」と表現される、基準となる値のことです。
  • 例えば「Lサイズの平均の重さは基準重量より30g重い」「それ以外の平均の重さは基準重量より15g軽い」のように使われます。
  • 基準値を xx とおけば、各グループの平均を x+30x + 30、x−15x - 15 のように文字で表せます。

平均の基本公式(復習)

  • 合計 = 平均 × 人数
  • 各グループの平均を xx を使って表し、合計の等式を立てれば xx が求まります。

こういう問題が出る

「収穫したりんごのうちLサイズの平均の重さは基準重量より30g重く、それ以外は基準重量より15g軽い。全体の平均が300gのとき、基準重量はいくらか」のように、基準値からの差で各グループの平均が与えられ、基準値そのものを求める問題です。

こう考える

基準値を xx とおく
各グループの平均を xx で表す(x+30x + 30、x−15x - 15 など)
人数比(個数比)を確認する(「全体の40%がLサイズ」ならLサイズ:それ以外 = 40:60 = 2:3)
合計の等式を立てて xx を求める
「40%がLサイズ」を「Lサイズ:それ以外 = 40:100 = 2:5」にしてしまう間違い。全体の40%がLサイズなら、残り60%がそれ以外なので、比は 40:60 = 2:3 です。

例題で確認

例題

ある農園で収穫したりんごのうち、Lサイズは全体の40%である。Lサイズの平均の重さは基準重量より30g重く、それ以外のりんごの平均の重さは基準重量より15g軽い。収穫したりんご全体の平均の重さが300gのとき、基準重量はいくらか。
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3. メンバー交代と平均変動

この問題で使う用語と公式

平均の基本公式(復習)

  • 合計 = 平均 × 人数
  • このタイプでは、メンバー交代の前後で合計を比較します。共通メンバーの値は差を取ると消えるので、交代したメンバーの値の差だけが残ります。

時間経過に注意

  • 2つの時点が異なる場合(「2年後に…」など)、全員の年齢が同じだけ増えます。
  • 例えば「ある年の平均年齢が38歳」なら、2年後の平均年齢は 40歳(全員+2歳)です。
  • これを忘れると合計が「人数 × 経過年数」だけずれて、答えを大きく間違えます。

こういう問題が出る

「4人チームのメンバーの1人が別の人に交代し、平均年齢が変わった。交代した2人の年齢差はいくらか」のように、グループのメンバーが入れ替わったとき、平均の変化から交代した人同士の値の差を求める問題です。

こう考える

このタイプは合計の差を取るだけなので、方程式を使わなくても解けます。

時間のずれがあれば先に処理する(「2年後」なら全員+2歳 → 平均も+2)
各グループの合計を求める(平均 × 人数)
合計の差を取る(共通メンバーの分が消える → 残りが交代メンバーの値の差)
2つの時点が異なるのに、時間経過を考えずにそのまま合計を比較してしまう。「平均38歳のグループ」の2年後は「平均40歳」です。38歳のまま計算すると答えがずれ、その値がダミーの選択肢として用意されています。

例題で確認

例題

ある年の4月1日現在、P・Q・R・Sの4人でつくるチームの平均年齢は38歳であった。その2年後の4月1日には、SがチームをぬけてTが加わり、P・Q・R・Tの4人の平均年齢は35歳であった。SとTの年齢差はいくらか。
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4. 入出金・増減と平均変動

この問題で使う用語と公式

不定方程式型の平均算

  • このタイプは、方程式を解いても答えが1つに定まりません。代わりに人数の比(例: x:y=3:2x:y = 3:2)が求まります。
  • 比が求まったら、全体の人数は比の和の倍数であることを利用して、選択肢から正解を選びます。
  • 例: x:y=3:2x:y = 3:2 なら、全体 x+yx + y は 3+2=53 + 2 = 5 の倍数

平均の基本公式(復習)

  • 合計 = 平均 × 人数
  • 増減の合計を「増えた分と減った分の差」と「平均変動 × 人数」の2通りで表すのがポイントです。

こういう問題が出る

「あるクラスで、2回目のテストでは何人かが1回目より9点上がり、残りの全員が6点下がったところ、クラスの平均点が3点上がった。クラスの人数はいくらか」のように、グループ内の一部が増加、残りが減少したとき、平均の変動から人数を求める問題です。

こう考える

変数を設定する: 点数が上がった人を xx 人、下がった人を yy 人とおく
増減の合計を2通りで表す: 上がった分と下がった分の差: 9x−6y9x - 6y(点)/ 平均変動 × 人数: 3(x+y)3(x + y)(点)
方程式を立てて整理する: 9x−6y=3(x+y)9x - 6y = 3(x + y) → 6x=9y6x = 9y → 2x=3y2x = 3y
人数比から倍数条件を出す: x:y=3:2x:y = 3:2 なので x+yx + y は5の倍数
選択肢から5の倍数を選ぶ
人数比 x:y=3:2x:y = 3:2 を求めた後、「人数は3の倍数」「2の倍数」としてしまうこと。全体の人数は x+yx + y なので、比の和(3+2=53 + 2 = 5)の倍数です。

例題で確認

例題

あるクラスで同じ範囲のテストを2回行ったところ、1回目の平均点は58点であった。2回目は、何人かの生徒がそれぞれ1回目より9点上がり、残りの生徒全員がそれぞれ1回目より6点下がった結果、クラスの平均点は61点になった。このクラスの人数として考えられるのはどれか。① 32人 ② 33人 ③ 34人 ④ 35人 ⑤ 36人
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