産業連関表とは
30秒でわかる産業連関表
産業連関表は、経済をいくつかの産業に分け、どの産業がどの産業にいくら売ったかを金額で1枚にまとめた表です。同じ表を横に読むと売り先が、縦に読むと費用の中身が分かります。
横に読む
縦に読む
投入係数
| 農業 | 工業 | 最終需要 | 総産出 | |
|---|---|---|---|---|
| 農業 | 60 | 40 | 100 | 200 |
| 工業 | 50 | 100 | 250 | 400 |
| 付加価値 | 90 | 260 | ||
| 総投入 | 200 | 400 |
先に読む論点GDP統計
表に出てくる言葉を先にそろえます。
- 中間需要:原材料として買われる分です。農業がつくった小麦を工業が食品の材料に買う、のような取引です。
- 最終需要:原材料としてではなく、最後に使われる分です。家計の消費・企業の投資・政府の支出・輸出などです。
- 総産出:その産業がつくった額の合計です。
- 中間投入:その産業が、つくるために買った原材料です。中間需要と同じ取引を、買った側から見たものです。
- 付加価値:つくった額から原材料の分を引いた残りです。働いた人の賃金や会社の利潤のほか、機械の減価償却(固定資本減耗)や間接税の分も含みます。
- 総投入:その産業がつくるのにかかった額の合計(中間投入+付加価値)です。つくった額と同じなので、総産出と等しくなります。
- 中間取引:表の中の、産業どうしが原材料を売り買いした額のマスです。
上の表の経済(農業と工業の2つの産業。単位は億円)を「基本の表」と呼び、このページの例で使います。
試験での出方
| 地方上級 | ★ | 特別区Ⅰ類 | ★★ |
|---|---|---|---|
| 市役所 | ★ | 国家総合職 | ★ |
| 国家一般職 | — | 国家専門職 | — |
出る受験先は限られますが、表は2〜3産業と小さく、計算も足し引きと割り算、または産業の数だけの式の連立で済みます。手順を覚えれば取りやすい論点です。
よく出るタイプ
産業連関表の問題は、次の3つのタイプに分けられます。カードを押すと、そのタイプの解き方に切り替わります。
基本の図表を横と縦に読む
産業連関表の見方(横は売り先・縦は費用の中身)
表の左の見出し(行)は売った産業、上の見出し(列)は買った産業と使い道です。基本の表を、ボタンで1段ずつ埋めていきます。
基本の表(単位:億円)
| 農業 | 工業 | 最終需要 | 総産出 | |
|---|---|---|---|---|
| 農業 | ||||
| 工業 | ||||
| 付加価値 | ||||
| 総投入 |
- 農業の行:横に読むと農業の売り先わかること農業自身に60、工業に40を原材料として売り(中間需要)、消費などに100を売った(最終需要)。足した200が農業の総産出
- 工業の行:工業の売り先も横に読むわかること農業に50、工業自身に100、最終需要に250。足した400が工業の総産出
- 農業の列:同じマスを縦に読むと、農業が買った原材料わかること農業は200をつくるのに、農業から60、工業から50を買った(中間投入)
- 付加価値:縦の残りが付加価値わかること農業は200−60−50=90、工業は400−40−100=260。賃金や利潤として配られる分
- 総投入:縦の合計が総投入わかること農業200・工業400。どの産業も、横の総産出と縦の総投入は等しい
表の見方
- 中の4つのマス(中間取引)は、横に読めば「売った額」、縦に読めば「買った額」です。工業の行・農業の列の50は、工業から見れば農業に売った額、農業から見れば工業から買った額です。
- 総産出と総投入が等しいのは、つくった額は、原材料に払った分と、残り(付加価値)に分けきれるからです。付加価値を「残り」として決めているので、いつも等しくなります。
- 1つの産業の中間需要の合計と中間投入の合計は、等しいとは限りません。農業は売った中間需要が60+40=100、買った中間投入が60+50=110です。等しいのは、全産業を足した合計だけです(どちらも中の4つのマスの合計)。
付加価値の合計 90+260=350 は、最終需要の合計 100+250=350 と等しくなります。この350が、この経済の GDP(国内総生産)に当たります。輸入の無い簡単な表では、付加価値の合計が生産から見た GDP、最終需要の合計が支出から見た GDP で、2つが等しいことは GDP統計 の三面等価と同じ話です。
投入係数の表
投入係数は、ある産業が1単位(この表では1億円分)つくるのに、どの産業から何単位(何億円分)の原材料を買うかです。縦(列)は1つの産業の費用の中身なので、列のマスを、その列の産業の総投入で割ります。
投入係数の表
| 農業 | 工業 | |
|---|---|---|
| 農業 | ||
| 工業 | ||
| 付加価値率 |
- 農業の列:60÷200=0.3、50÷200=0.25わかること農業が1億円分つくるのに、農業から0.3億円分、工業から0.25億円分の原材料を買う
- 工業の列:40÷400=0.1、100÷400=0.25わかること工業が1億円分つくるのに、農業から0.1億円分、工業から0.25億円分の原材料を買う
- 付加価値率:90÷200=0.45、260÷400=0.65わかること列の投入係数の和と足すと1(農業は0.3+0.25+0.45=1)
付加価値率は、つくった額のうち付加価値になる割合(付加価値 ÷ 総投入)です。投入係数を使った計算では、投入係数は、つくる量が変わっても変わらないと考えます。工業が2倍つくれば、農業と工業から買う量もちょうど2倍です。原材料どうしの置き換えは考えません(このような生産のしかたを、表を考えたレオンチェフの名前からレオンチェフ型と呼びます)。
タイプ1空欄の補完と投入係数
投入係数の求め方(表の空欄の補完と復元)
見分け方:表の一部が空欄(—や?)で、「ある産業が1単位生産するのに必要な、別の産業の生産物の量(投入係数)はいくらか」と聞かれます。逆に、投入係数と総産出だけが与えられて、元の表の付加価値や最終需要を聞かれる(表の復元)こともあります。
なぜそうなるか投入係数を縦に割る理由
投入係数は「その産業が1つくるのに」の量なので、割る数はその産業がつくった額です。1つの産業の費用の中身は縦の1列に並んでいるので、縦の列の中で割ります。横の合計(行の総産出)で割ると、「売った側がつくった額のうち、何割をその産業に売ったか」という別の割合になり、買った側が1つくるのに要る量ではなくなります。
工業の列が、工業の費用の中身
| 農業 | 工業 | 最終需要 | 総産出 | |
|---|---|---|---|---|
| 農業 | 60 | 40 | 100 | 200 |
| 工業 | 50 | 100 | 250 | 400 |
| 付加価値 | 90 | 260 | ||
| 総投入 | 200 | 400 |
「その列」は、そのマスの列の産業(原材料を買った側の産業)です。
使える条件:横は「中間需要+最終需要=総産出」、縦は「中間投入+付加価値=総投入」で、産業ごとに総産出=総投入。
解き方の手順
- 1
横に足す・横の残りを出す
1つの行で空欄が1つなら、総産出 −(ほかのマスの和)で埋まります。 - 2
縦に足す・縦の残りを出す
1つの列で空欄が1つなら、総投入 −(ほかのマスの和)で埋まります。 - 3
総産出と総投入を写し合う
片方しか書かれていなければ、等しいのでもう片方へ写します。横と縦を行き来すると、空欄が1つずつ埋まります。 - 4
縦に割って投入係数にする
マスの値を、その列の産業の総投入で割ります。 - 5
復元は逆に掛ける
マス = 投入係数 × その列の産業の総産出(=総投入。同じ値です)。付加価値 =(1 − その列の投入係数の和)× 総産出。最終需要 = 総産出 − その行のマスの和。
例で確かめる電力と鉄鋼の表の空欄を埋める
電力と鉄鋼の2産業の表です(単位は億円)。「?」が空欄です。ボタンで1つずつ埋めます。
空欄のある表
| 電力 | 鉄鋼 | 最終需要 | 総産出 | |
|---|---|---|---|---|
| 電力 | 24 | 60 | ? | 160 |
| 鉄鋼 | ? | 90 | 170 | ? |
| 付加価値 | 96 | ? | ||
| 総投入 | ? | ? |
- 電力の総投入:電力の総産出160を写すわかること総産出=総投入なので、電力の列の合計も160
- 電力の列:縦の残りが、電力が鉄鋼から買った額わかること160−24−96=40
- 鉄鋼の行:横に足すと鉄鋼の総産出わかること40+90+170=300
- 鉄鋼の総投入:鉄鋼の総産出300を写すわかること300
- 鉄鋼の列:縦の残りが鉄鋼の付加価値わかること300−60−90=150
- 電力の行:横の残りが電力の最終需要わかること160−24−60=76
鉄鋼が1つくるのに使う電力の投入係数は、電力の行・鉄鋼の列のマス60を、鉄鋼の総投入300で割って です。電力の総産出160で割った0.375(横で割った)、電力の列の40を読んだ (行と列の取り違え)、中間投入の合計 で割った0.4は、どれも誤りです。
投入係数の例題(表の復元)
自分で解いてみる投入係数の例題(表の復元)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
投入係数
| 建設業 | 製造業 | |
|---|---|---|
| 建設業 | 0.15 | 0.2 |
| 製造業 | 0.45 | 0.25 |
正解は 2
中間取引のマスは「投入係数 × その列の産業の総産出」で戻します。建設業の列は200を掛けて、建設業から 、製造業から 。製造業の列は400を掛けて、建設業から 、製造業から です。
建設業の最終需要は、建設業の行の残りで 億円です。正解は2です。
復元した表(単位:億円)
| 建設業 | 製造業 | 最終需要 | 総産出 | |
|---|---|---|---|---|
| 建設業 | 30 | 80 | 90 | 200 |
| 製造業 | 90 | 100 | 210 | 400 |
| 付加価値 | 80 | 220 | ||
| 総投入 | 200 | 400 |
- 1:80億円は、建設業の列の残り で、建設業の付加価値です。
- 3:120億円は、建設業の行で、自分の産業のマス30を引き忘れた値()です。
- 4:130億円は、0.2に行の産業(建設業)の総産出200を掛けて40とした値()です。
- 5:170億円は、自分の産業のマス30だけを引いた値です。
タイプ2最終需要が増えたときの波及
波及効果の計算(最終需要が増えたとき)
見分け方:「ある産業の最終需要が増加したとき、別の産業の産出はいくら増加するか」のように、最終需要の増加から産出の増加を聞かれます。「投入係数は一定とする」と書かれていることが多いです。
なぜそうなるか産出の増加が最終需要の増加より大きくなる理由
農業の最終需要が50増えると、農業はまず50多くつくります。そのために農業と工業から原材料を買うので、両方の産出がさらに増え、それぞれがまた原材料を買います。これを波及と呼びます。どの産業も、つくった額の一部(農業は0.3+0.25=0.55、工業は0.1+0.25=0.35)しか原材料として買わないので、注文は回ごとに前の回より小さくなります。そのため増え方はだんだん止まり、足し上げて最後に落ち着く値は、連立方程式の答えと同じになります。
- 直接効果:農業の最終需要が50増え、農業の産出がまず50増える
- 1回目:農業が50つくるために原材料を買うわかること投入係数を掛けて、農業に0.3×50=15、工業に0.25×50=12.5の注文が来る。増加の合計は農業50+15=65・工業12.5
- 2回目から:注文を受けた産業が、また原材料を買うわかること2回目の注文は農業0.3×15+0.1×12.5=5.75、工業0.25×15+0.25×12.5=6.875。買うのはつくった額の一部なので、増える分は回ごとに小さくなる
- 最後の値:足し上げると農業75・工業25に近づくわかること連立方程式の答えと同じ
この式は、横に読む式「中間需要+最終需要=総産出」を、増えた分だけで書いたものです。使える条件:投入係数が一定のとき。産業ごとに1本ずつ、横(行)の向きに式を立てます。「原材料として売れる分の増加」は、その行の投入係数に、各産業の産出の増加を掛けて足したものです。増えた分だけで式を立ててよく、元の表の値は要りません。
解き方の手順
- 1
産出の増加を文字でおく
農業の産出の増加を 、工業の産出の増加を とおきます。 - 2
行ごとに式を立てる
農業の行の投入係数は0.3と0.1なので、。工業の行も同じ形で立てます。 - 3
2本を連立する
片方の式から一方の文字をもう一方で表し、もう1本に代入します(代入法。連立の解き方はマクロで使う計算)。最終需要が増えない産業の式は、右の最後が0なので、2つの増加の比がすぐ出ます。 - 4
割合の増加は先に実数にする
「最終需要が25%増える」なら、表の最終需要に0.25を掛けて増えた額を出してから式に入れます。増加率は、産出の増加 ÷ 元の総産出です。
例で確かめる基本の表で、農業の最終需要が50億円増える
基本の表の投入係数(農業の列 0.3・0.25、工業の列 0.1・0.25)を使います。
工業の行の投入係数は、農業の列が0.25、工業の列が0.25です。工業の最終需要は増えないので、
2本目は右の最後が0なので、、つまり です。1本目に入れると より 、、 です。
| 産業 | 最終需要の増加 | 産出の増加 |
|---|---|---|
| 農業 | 50億円 | 75億円 |
| 工業 | 0億円 | 25億円 |
最終需要が増えていない工業も25億円多くつくります。農業の増加を50で止めるのは、波及を落とした誤りです。1回目の波及だけ(農業 )で止めても、まだ足りません。
問題によっては、レオンチェフ逆行列の表が与えられます。表の各数は、列の産業の最終需要が1増えたとき、行の産業の産出が波及を足し上げて最後にいくつ増えるかです。基本の表なら農業の列は1.5と0.5で、、 と、掛けるだけで同じ答えが出ます。ある産業の産出の増加は、その産業の行の数に、それぞれの列の最終需要の増加を掛けて足します。
基本の表のレオンチェフ逆行列
| 農業 | 工業 | |
|---|---|---|
| 農業 | 1.5 | 0.2 |
| 工業 | 0.5 | 1.4 |
たとえば農業の最終需要が50、工業の最終需要が10増えたなら、農業の産出の増加は農業の行を使って 億円です。
波及効果の例題
自分で解いてみる波及効果の計算の例題(最終需要の割合の増加)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
産業連関表(単位:億円)
| 食品 | 機械 | 最終需要 | 総産出 | |
|---|---|---|---|---|
| 食品 | 50 | 90 | 360 | 500 |
| 機械 | 150 | 270 | 180 | 600 |
正解は 3
投入係数は縦に割ります。食品の列は と 、機械の列は と です。食品の最終需要の増加は 億円です。
食品の産出の増加を 、機械の産出の増加を とおくと、
2本目を移項すると で、両辺を0.3で割ると です。1本目も移項して とし、 を入れると なので 、 で、、 です。機械の増加率は 、正解は3です。
| 産業 | 投入係数(食品の列) | 投入係数(機械の列) | 産出の増加 |
|---|---|---|---|
| 食品 | 0.1 | 0.15 | 110億円 |
| 機械 | 0.3 | 0.45 | 60億円 |
- 1:4.5%は、1回目の波及()で止めた値です。
- 2:5%は、行と列を取り違えて、機械の行の係数を0.15・0.45とした値です()。
- 4:15%は、波及を考えず、食品の最終需要の増加90をそのまま機械の総産出600で割った値です。
- 5:22%は、食品の増加率()です。
タイプ3雇用者数・排出量への換算と逆算
雇用者数・排出量への換算と目標からの逆算
見分け方:「雇用者数は産出に比例する」「産出1億円あたりの排出量は」のように、表の外の量が産出1単位あたりで与えられます。「経済全体の雇用者数はいくら増えるか」と聞く換算と、「排出量を目標の分だけ減らすには、最終需要をいくら減らせばよいか」と聞く逆算があります。
なぜそうなるか最終需要ではなく産出に掛ける理由
雇用や排出は、つくる量に比例して増えます。最終需要が増えた産業だけでなく、原材料を売る産業も波及でつくる量が増えるので、そこでも雇用や排出が増えます。
最終需要が増える → 波及で各産業の産出が増える(タイプ2の連立)→ 各産業の雇用・排出が、産出の増加に係数を掛けた分だけ増える → 足すと経済全体の増加
使える条件:雇用者数や排出量が産出に比例するとき(産出1単位あたりの量が一定)。係数は、雇用なら雇用係数、排出なら排出係数と呼ばれます。
解き方の手順
- 1
波及を連立で出す
タイプ2の手順で、各産業の産出の増加を出します。最終需要に直接掛けません。 - 2
産業ごとに係数を掛けて足す
農業の産出の増加 × 農業の係数 + 工業の産出の増加 × 工業の係数。 - 3
逆算は最終需要1億円あたりを先に出す
最終需要を1億円だけ増やしたときの、経済全体の雇用・排出の増加を先に出し、目標の量をそれで割ります。
例で確かめる基本の表で、二酸化炭素の排出量に換算する
基本の表で、産出1億円あたりの二酸化炭素の排出量が、農業2トン、工業6トンとします。タイプ2の例と同じく農業の最終需要が50億円増えると、産出は農業75億円・工業25億円増えます。
| 産業 | 産出の増加 | 排出係数 | 排出の増加 |
|---|---|---|---|
| 農業 | 75億円 | 2トン | 150トン |
| 工業 | 25億円 | 6トン | 150トン |
経済全体では トン増えます。最終需要の増加に直接掛けた トンは、波及を落とした誤りです。最終需要が増えていない工業からも、半分の150トンが出ています。
逆算も同じ道具でできます。農業の最終需要が1億円増えると、産出は農業1.5億円・工業0.5億円増えるので(例の75と25を50で割った値)、排出は トン増えます。排出を120トン減らしたいなら、農業の最終需要を 億円減らせばよいと分かります。
換算と逆算の例題
自分で解いてみる波及効果の例題(雇用者数の目標からの逆算)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
投入係数
| 食品 | 観光 | |
|---|---|---|
| 食品 | 0.1 | 0.2 |
| 観光 | 0.15 | 0.3 |
正解は 2
観光の最終需要を1億円増やしたときの波及を先に出します。食品の産出の増加を 、観光の産出の増加を とおくと、
1本目から 、つまり です。2本目に入れると より で、、 です。
雇用は 人増えます。180人には 億円で、正解は2です。
| 観光の最終需要を1億円増やすと | 食品 | 観光 |
|---|---|---|
| 産出の増加 | 1/3億円 | 1.5億円 |
| 雇用の増加 | 0.6人 | 1.8人 |
- 1:60億円は、波及を通さず2つの産業の雇用係数を足して割った値()です。
- 3:80億円は、行と列を取り違えて、食品の産出の増加を0.25億円とした値()です。
- 4:100億円は、観光の雇用だけを数え、食品の雇用の増加を落とした値()です。
- 5:150億円は、波及を通さず観光の雇用係数だけで割った値()です。
まとめ覚えることと間違いやすい点
覚えることの表
| 何を見るか | 中身 | 合計・使い方 |
|---|---|---|
| 行(横) | 売り先(中間需要と最終需要) | 合計は総産出 |
| 列(縦) | 費用の中身(中間投入と付加価値) | 合計は総投入 |
| 総産出と総投入 | 産業ごとに等しい | 片方しか無ければ写す |
| 中間需要の合計と中間投入の合計 | 全産業の合計は等しい | 1つの産業では等しいとは限らない |
| 投入係数 | 列のマス ÷ その列の産業の総投入 | 生産の量が変わっても一定と考える |
| 付加価値率 | 付加価値 ÷ 総投入 | 列の投入係数の和と足すと1 |
| 付加価値の合計 | 最終需要の合計と等しい | GDP に当たる(輸入の無い表) |
| レオンチェフ逆行列 | 列の産業の最終需要が1増えたときの、行の産業の産出の最後の増加 | 求めたい産業の行の数に、各列の産業の最終需要の増加を掛けて足す |
波及の計算は、投入係数が一定(レオンチェフ型)という前提の上の計算です。
よくある間違い
| 誤りの文 | 正しくはこう |
|---|---|
| 投入係数は、マスを横の合計(売った側の総産出)で割る | 縦に割る。その列の産業の総投入で割る |
| 産業ごとに、中間需要の合計と中間投入の合計は等しい | 等しいのは総産出と総投入。中間の合計どうしは全産業を足したときだけ等しい |
| 投入係数の列の和が付加価値率 | 付加価値率は1から列の和を引いた値 |
| 表の復元で、投入係数に行の産業の総産出を掛ける | 掛けるのは列の産業の総産出 |
| 最終需要が増えた産業の産出は、最終需要の増加分だけ増える | 波及で自分の産業もほかの産業も増える。連立して最後まで足す |
| 1回目の波及を足せば答えになる | 2回目以降も続く。連立の答えはそれより大きい |
| 最終需要が25%増えれば、産出も25%増える | 増えた額を実数で出して連立し、元の総産出で割り直す |
| 雇用者数・排出量は、最終需要に係数を掛ける | 波及後の産出の増加に掛け、全産業を足す |
| ある産業の産出の増加を、逆行列のその産業の列の数で出す | 産出を知りたい産業の行の数に、各列の最終需要の増加を掛けて足す。列で読むのは、最終需要が増えた産業の側 |
| レオンチェフ逆行列の表の数は、投入係数の表の数から作った1回目の波及だけの値 | 波及を最後まで足した値(基本の表なら農業の列は1.5と0.5)。数学の言葉では、単位行列(対角が1、ほかが0の表)から投入係数の表を引き、その逆行列をとったものですが、試験では与えられた表を掛けて使えば足ります |
| 波及の計算では、原材料どうしの置き換えが起きる | 投入係数は一定で、置き換えは考えない |
次にやること
先に読む論点
次に読む論点











