濃度は、公務員試験の数的推理で毎年出題される頻出パターンです。「2液混合」「3液混合」「水の追加・蒸発」「2段階操作」の4つのタイプに分かれます。共通するコツは「溶質(食塩など溶けているもの)の量で方程式を立てる」こと。濃度そのものを足し引きするのではなく、溶質の重さに注目するのがすべての基本です。
| タイプ | ひとことで言うと | 頻出度 | 難易度の目安 |
|---|---|---|---|
| 2液混合 | 2種類の溶液を混ぜて、量や濃度を求める | ★★★ | ★☆☆ |
| 3液混合 | 3種類の溶液を混ぜて、未知の濃度や量を求める | ★★☆ | ★★☆ |
| 水の追加・蒸発 | 水を加えて薄めたり、蒸発させて濃くしたりする | ★★☆ | ★☆☆〜★★☆ |
| 2段階操作 | 「まずAをして、次にBをする」と操作が2回ある問題 | ★★☆ | ★★☆〜★★★ |
このパターンで頻出の用語と公式
濃度のどのタイプでも繰り返し使う基本の公式・考え方です。ここで押さえておくと、各タイプの解説がスムーズに読めます。
この問題で使う用語と公式
濃度の基本公式
濃度とは、溶液全体に対する溶質(食塩など)の割合のことです。
この式を変形すると、溶質の量を求める公式になります。
例えば「8%の食塩水300g」に含まれる食塩は、(g)です。
溶質の量は混ぜても変わらない(保存の原則)
2つ以上の溶液を混ぜるとき、溶質(食塩など)の量の合計は混合の前後で変わりません。この原則が、濃度の問題のすべての方程式の土台になります。
てんびん法(2液混合の別解)
2種類の溶液を混ぜる問題では、てんびん図を使って素早く解くことができます。
- てんびんの両端に2液の濃度を置き、支点に混合後の濃度を置く
- 支点からの距離(ウデの長さ)の比を計算する
- 量の比はウデの長さの比の逆比になる(距離が長い方が量は少ない)
例えば3%と8%を混ぜて5%にする場合、ウデの長さは 5−3=2 と 8−5=3 で、比は2:3。量の比は逆比の 3:2 になります。
1. 2液混合
この問題で使う用語と公式
溶質の量の公式(復習)
例えば「65%の合金200g」に含まれる銀は、(g)です。
てんびん法(復習)
2液を混ぜるとき、てんびんの両端に各液の濃度、支点に混合後の濃度を置きます。支点からの距離の比と量の比が逆比になる関係を使って、量を求めます。
こういう問題が出る
「65%の合金と90%の合金を混ぜて80%の合金300gを作りたい。65%の合金は何g必要か」のように、2種類の溶液を混ぜたときの量や濃度を求める問題です。食塩水、合金、ジュースなど設定はさまざまですが、考え方は同じです。
こう考える
この問題は2つの解法で解けます。自分に合う方を使いましょう。
解法1: 方程式法
解法2: てんびん法
例題で確認
例題
【別解: てんびん法】
ウデの長さの比が3:2なので、量の比は逆比の2:3になります。合計300gを2:3に分けると、(g)
よって、65%の合金は 120g です。
類題を解く 「濃度」の問題演習をする2. 3液混合
この問題で使う用語と公式
溶質の量の等式(復習)
3種類の溶液を混ぜる場合も、溶質の合計が変わらない原則は同じです。
(Aの溶質)+(Bの溶質)+(Cの溶質)=(混合後の溶質)
それぞれの溶質は で求めます。
こういう問題が出る
「ある食塩水に、12%の食塩水300gと4%の食塩水100gを加えたところ、8%の食塩水600gができた。元の食塩水の濃度は何%か」のように、3種類以上の溶液を混ぜて、未知の濃度や量を求める問題です。
こう考える
3液混合は方程式法で解くのが基本です。
例題で確認
例題
3. 水の追加・蒸発
この問題で使う用語と公式
水は「濃度0%の溶液」
水には溶質(食塩など)が含まれていません。つまり水は濃度0%の溶液として扱えます。
このことから、次の大事な性質が導かれます。
- 水を加えても、溶質の量は変わらない(溶質が増えないから)
- 水を蒸発させても、溶質の量は変わらない(飛ぶのは水だけだから)
この性質が、このタイプの問題を解くカギになります。
こういう問題が出る
「3種類の食塩水を混ぜ合わせた後、水を加えて10%にしたい。水を何g加えればよいか」のように、溶液に水を加えて薄めたり、水を蒸発させて濃くしたりする問題です。
こう考える
例題で確認
例題
4. 2段階操作
この問題で使う用語と公式
後ろの操作から解く(逆順解法)
このタイプでは新しい公式は使いません。ここまでの「溶質の量で方程式を立てる」「水は濃度0%」を組み合わせます。ただし、重要な戦略が1つあります。
2段階の操作がある問題では、確定している情報が多い操作(通常は後ろの操作)から先に解くのが鉄則です。前の操作から順に解こうとすると、未知数が増えて混乱しがちです。
こういう問題が出る
「10%のオレンジジュースに水を加えて3%にした。次に8%のオレンジジュース500gを加えたら5%になった。元の10%のジュースは何gか」のように、「まず○○して、次に△△した」と操作が2回ある問題です。
こう考える
例題で確認
例題
【別解: てんびん法】
操作②をてんびんで解きます。
ウデの長さの比が2:3なので、量の比は逆比の3:2になります。8%のジュースが500gで比が「2」に当たるので、3%のジュースは (g)
次に操作①をてんびんで解きます。
ウデの長さの比が3:7なので、量の比は逆比の7:3になります。全体750gを7:3に分けると、10%のジュースは (g)
よって、元の10%のジュースは 225g です。
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