N進法とは・位取りのしくみ
30秒でわかるN進法
ふだん使っている数は10進法です。10集まると1つ上の位に繰り上がるので、位は右から1の位・10の位・100の位……と、左へ1つ進むごとに10倍になります。N進法は、これを「N集まると繰り上がる」に変えた数の書き方で、位は右から1、N、N×N……と、左へ1つ進むごとにN倍になります。
使える数字
N進法 → 10進法
10進法 → N進法
| 25の位 | 5の位 | 1の位 | 合計 | |
|---|---|---|---|---|
| 重み | 25 | 5 | 1 | |
| 数字 | 4 | 1 | 2 | |
| 掛けた値 | 100 | 5 | 2 | 107 |
10進法の3507なら、 です。N進法も同じ形で、重みの1000・100・10・1が、Nを何回か掛けた数に変わるだけです。このページでは、5進法で書いた412を と書くことがあります。何も付けない数は10進法です。
位の重み(右から)
このページでは、位を右から数えて「1けた目・2けた目…」とも呼びます。5進法なら、3けた目が25の位、2けた目が5の位、1けた目が1の位です。
| 進法 | 4けた目 | 3けた目 | 2けた目 | 1けた目 |
|---|---|---|---|---|
| 10進法 | 1000 | 100 | 10 | 1 |
| 2進法 | 8 | 4 | 2 | 1 |
| 3進法 | 27 | 9 | 3 | 1 |
| 5進法 | 125 | 25 | 5 | 1 |
11進法以上では、1けたで10や11を表す必要があるので、10をA、11をB…のように文字1つで書きます。たとえば12進法の1Aは です。
N進法から10進法への直し方
位ごとに「数字 × 重み」を出して足します。2進法の10110なら、重みは左から16・8・4・2・1です。
| 位 | 重み | 数字 | 掛けた値 |
|---|---|---|---|
| 5けた目 | 16 | 1 | 16 |
| 4けた目 | 8 | 0 | 0 |
| 3けた目 | 4 | 1 | 4 |
| 2けた目 | 2 | 1 | 2 |
| 1けた目 | 1 | 0 | 0 |
| 合計 | 22 |
です。
10進法からN進法への直し方
Nで割って、余りを書き出すことをくり返します。割った答え(商)がNより小さくなったら止めます。商がNと同じか大きいうちは、まだ割ります。止めたら、最後の商を一番上の位に置き、そこから余りを後に出たものから順に並べます。107を5進法に直します。
107を5で割り続ける
| 割り算 | 商 | 余り | |
|---|---|---|---|
| 1回目 | |||
| 2回目 | |||
| 最後の商 |
- 1回目:107÷5わかること商は21、余りは2。この2が1の位の数字
- 2回目:21÷5わかること商は4、余りは1。この1が5の位の数字。商の4は5より小さいので、ここで止める
- 最後の商:2回目の商4を一番下の行に書き写すわかること読む順は、一番下の4(25の位)、2回目の余り1(5の位)、1回目の余り2(1の位)。並べて5進法の412
読む順:最後の商4 → 2回目の余り1 → 1回目の余り2(表の左下から、余りの列を上へ)
確かめると で、もとの数に戻ります。最初に出た余りが1の位になるのは、107を5ずつのまとまりに分けたときに、まとまりにならずに残った端数だからです。21個できた5のまとまりを、さらに5つずつ(25ずつ)まとめたときの端数1が、5の位になります。
試験での出方
| 国家総合職 | ★☆☆ | 国家専門職 | ★☆☆ |
|---|---|---|---|
| 地方上級 | ★☆☆ | 東京都 | ★☆☆ |
| 特別区 | ★☆☆ | 国家一般職 | —ほぼ出ていない |
| 市役所 | —ほぼ出ていない | ||
出る受験先は限られますが、直し方の2つの手順を知っていれば機械的に解ける単元です。手順さえ覚えれば、短い時間で取れる問題になります。
よく出るタイプ
N進法の問題は、次の3つのタイプに分けられます。カードを押すと、そのタイプの解き方に切り替わります。
タイプ1異なるN進法の四則演算
N進法の解き方(異なるN進法の四則演算)
見分け方:問題文に「4進法で表された213」「6進法で表された52」のように、違う進法の数が2つ(片方が10進法のこともあります)出てきて、「和(差・積)を3進法で表した数はどれか」と、さらに別の進法で答えを聞かれます。
解き方の手順
- 1
すべて10進法に直す
それぞれの数を、その数の進法の重みで10進法に直します。どの数が何進法かを1つずつ確かめます。 - 2
10進法で計算する
足す・引く・掛けるは、10進法に直してから行います。違う進法のまま計算しません。 - 3
答えの進法に直す
答えの進法の数で割り続け、最後の商を先頭に、余りを後に出たものから順に並べます。 - 4
選択肢を確かめる
答えの進法で使えない数字(5進法なら5〜9)が入った選択肢は、計算しなくても消せます。
例で確かめる3進法の2102と6進法の45の和を7進法で
3進法で表された2102と、6進法で表された45の和を、7進法で表します。
| 数 | 位ごとの計算 | 10進法 |
|---|---|---|
| 3進法の2102 | 65 | |
| 6進法の45 | 29 | |
| 和 | 94 |
94を7で割り続けます。
94を7で割り続ける
| 割り算 | 商 | 余り | |
|---|---|---|---|
| 1回目 | |||
| 2回目 | |||
| 最後の商 |
- 1回目:94÷7わかること商は13、余りは3(1の位)
- 2回目:13÷7わかること商は1、余りは6(7の位)。商の1は7より小さいので止める
- 最後の商:2回目の商1を一番下の行に書き写すわかること読む順は1 → 6 → 3。並べて7進法の163
読む順:最後の商1 → 2回目の余り6 → 1回目の余り3
確かめ: です。
N進法の問題:異なる進法の差
自分で解いてみるN進法の例題1(異なるN進法の四則演算)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 5
6進法の重みは36・6・1なので、 です。8進法の重みは64・8・1なので、 です。差は です。
92を5で割ると商18・余り2です。商の18は5より大きいので、もう一度5で割ると商3・余り3です。3は5より小さいので止め、最後の商3から並べて332です(確かめ:)。
92は10進法のまま答えた値で、5進法では使えない9が入っているので、すぐに消せます。233は余りを先に出た順に読んだ値です。320は、進法を気にせず をそのまま引いた値です。134は、3けた目の重みを ではなく 、 ではなく とした値です。このとき 、 で、差の44を5進法にすると134になります。
92を5で割り続ける
| 割り算 | 商 | 余り | |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 92÷5 | 18 | 2 |
| 2回目 | 18÷5 | 3 | 3 |
| 最後の商 | 3 |
読む順:最後の商3 → 2回目の余り3 → 1回目の余り2
タイプ2複数N進法の複合演算
N進法の問題の解き方(複数N進法の複合演算)
見分け方:問題文に「〜と〜の和を、5進法で表された13で割った余り」のように、計算が2段以上書いてあります。割る数も別の進法で書いてあることが多く、最後に「余りを2進法で書く」のように、さらに別の進法で聞かれます。
解き方の手順
- 1
割る数も含めて、すべて10進法に直す
足す数だけでなく、割る数(5進法の13など)も10進法に直します。ここを忘れやすい問題です。 - 2
書いてある順に10進法で計算する
和を出し、それを割る数で割って、商と余りを出します。 - 3
聞かれているものを選ぶ
聞かれているのが余りか商かを確かめます。 - 4
最後に答えの進法に直す
10進法で出た余りを、答えの進法で割り続けて書き直します。
例で確かめる和を5進法の13で割った余りを2進法で
4進法の211と6進法の104の和を、5進法の13で割った余りを、2進法で表します。
段ごとに計算する(2進法と書いた値のほかは10進法)
| 計算 | 値 | |
|---|---|---|
| 4進法の211 | ||
| 6進法の104 | ||
| 和 | ||
| 5進法の13 | ||
| 割った余り | ||
| 2進法で書く |
- 3つの数:10進法に直すわかること211は2×16+1×4+1=37、104は1×36+0×6+4=40、割る数の13は1×5+3=8
- 和と余り:和を8で割るわかること和は37+40=77。77÷8は商9、余り5
- 2進法:余りの5を直すわかること5÷2は商2・余り1、2÷2は商1・余り0。最後の商1から並べて101
確かめると、2進法の101は で、余りの5に戻ります。
N進法の問題:和を割った余り
自分で解いてみるN進法の例題2(複数N進法の複合演算)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 3
、 で、和は です。割る数は です。
は商5、余り19です(、)。19を4で割ると商4・余り3です。商の4は4より小さくないので、もう一度4で割ると商1・余り0です。1は4より小さいので止め、最後の商1から並べて103です。
19は余りを4進法に直し忘れた値で、4進法では使えない9が入っています。300は、割る数の52を10進法の52のまま割ったとき(余り48)の値です。11は余りではなく商の5を4進法にした値、301は余りの19を4進法に直すときに、余りを先に出た順に読んだ値です。
段ごとの値(最後の行だけ4進法)
| 値 | |
|---|---|
| 6進法の424 | 160 |
| 2進法の101100 | 44 |
| 和 | 204 |
| 7進法の52 | 37 |
| 割った余り | 19 |
| 4進法で書く | 103(4進法) |
タイプ3N進法の覆面算
N進法の覆面算の解き方
数字を文字で伏せた計算を覆面算といいます。
見分け方:数字が a・b・c のような文字で伏せてあり、問題文に「5進法で書くと上の位から a、b、c」「別の進法で書くと逆の順に並んだ」のように、数字の並び方の条件が書いてあります。
解き方の手順
- 1
文字のまま10進法の式にする
位の重みを掛けて、「5進法の abc」なら のように書きます。 - 2
同じ数どうしを等号で結ぶ
同じ数を2通りの進法で書いたものどうしを、10進法の式にして「=」で結びます。「2倍すると数字が逆に並ぶ」のような問題では、「もとの数の式の2倍 = 逆に並んだ数の式」とします。 - 3
文字を片側に集めて整える
同じ文字をまとめ、共通の数で割って、係数(文字に掛かっている数)を小さくします。 - 4
使える数字の範囲で当てはめる
文字に入るのは、その進法で使える数字(0〜N−1)だけです。一番上の位は0になりません。この範囲で候補を当てはめます。 - 5
10進法で確かめる
見つかった数字で、両方の書き方が同じ数になるかを確かめます。
例で確かめる4進法と7進法で数字が逆に並ぶ数
ある数を4進法で書くと2けたで、7進法で書くと同じ2つの数字が逆の順に並びます。4進法で書いたときの上の位の数字を 、1の位の数字を とおきます。
- 4進法の「」は 、7進法の「」は です。
- 同じ数なので で、 を左、 を右に集めて 、両方を3で割って です。
- 4進法の数字なので と は0〜3。 は4進法の、 は7進法の一番上の位なので、どちらも0ではありません。 が3以下になるのは のときだけで、 です。
b を1から順に当てはめる(a=2b)
| a | 4進法で使えるか | |
|---|---|---|
| b=1 | 2 | 使える |
| b=2 | 4 | 使えない |
| b=3 | 6 | 使えない |
確かめ:、 で、どちらも9です。
N進法の問題:並びの条件から数を決める
自分で解いてみるN進法の例題3(N進法の覆面算)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 2
7進法の abc は 、8進法の cab は です。同じ数なので 、文字を集めて です。a は7進法の、c は8進法の一番上の位なので、どちらも0ではありません(問題文の a≠0、c≠0 はこのためです)。
と はどちらも3の倍数なので、 も3の倍数です。41は3の倍数ではないので、 が3の倍数で、0〜6のうち0でないものは3と6です。
のとき、左側は が0〜6なので 〜 です。この間にある は の126だけで、 となり b が整数になりません。 のとき、左側は 〜 で、この間にある は の252だけです。 で です。
この数は で、 と一致します。
614と461は、7進法・8進法の並びのまま答え、10進法に直し忘れた値です。396は614を8進法として、239は461を7進法として読んだ値で、どちらの数が何進法かを取り違えると選んでしまいます。
a を3の倍数で当てはめる
| 41a+6bの範囲 | 間にある63c | b | |
|---|---|---|---|
| a=3 | 123〜159 | 126(c=2) | なし(6b=3) |
| a=6 | 246〜282 | 252(c=4) | 1 |
まとめ間違いやすい点
よくある間違い
位の重みを「Nの2倍」にしてしまう
5進法の412の3けた目の重みは です。 にすると、 になってしまいます。正しくは107です。
5進法の412の3けた目の重み
| 3けた目の重み | 10進法の値 | |
|---|---|---|
| 誤り | 5の2倍で10 | 47 |
| 正しい | 5を2回掛けて25 | 107 |
余りを先に出た順に読んでしまう
107を5で割り続けると、余りは2、1の順に出て、最後の商は4です。最初の余り2は1の位なので、並べると412です。先に出た順に読んで214とすると、 になり、107に戻りません。
違う進法のまま足してしまう
3進法の21と5進法の13を、そのまま足して34とするのは誤りです。、 と10進法に直してから足し、15とします。
最後に答えの進法へ戻し忘れる
10進法で出した値をそのまま選ぶ間違いです。選択肢に10進法の値が混ぜてあることがあります。答えの進法で使えない数字(4進法なら4〜9)が入った選択肢は、その場で消せます。割る数を10進法に直し忘れる間違いも、タイプ2でよく起こります。
時間と捨てる判断
- 四則演算・複合演算は、10進法に直して計算し、答えの進法に戻すだけなので、2〜3分を目安に取りにいきたいタイプです。
- 選択肢の中に、使えない数字が入ったものがあれば、先に消すと速くなります。また、10進法で出した答えをNで1回割った余りが、答えの1の位の数字です。1の位が違う選択肢も、すぐに消せます(例題1なら92÷5の余りが2なので、1の位が2でない134・233・320は消えます)。
- 覆面算は、文字の式を立てて範囲で絞るまでに時間がかかることがあります。式が立たなければ、いったん後回しにする手もあります。
- 迷ったら「まず全部10進法に直す」に戻りましょう。どのタイプでもここから解けます。











