4分でわかる所得の変化と財の分類

ミクロ経済学・消費者の行動

上級財・下級財とは・奢侈品と必需品の違い

30秒でわかる財の分類

価格を変えずに所得だけが増えたとき、ある財を買う量が増えるか減るかで財を分けます。増える財が上級財(正常財)、減る財が下級財(劣等財)です。上級財はさらに、所得の増え方より大きな率で増える奢侈品(ぜいたく品)と、小さな率でしか増えない必需品に分かれます。

需要の所得弾力性

e=需要量の変化率所得の変化率e = \dfrac{\text{需要量の変化率}}{\text{所得の変化率}}

分け方

ee が負なら下級財、0と1の間なら必需品、1より大きければ奢侈品
X財1個1円・Y財1個2円で所得を増やしていくと、予算線は平行に外へ動き、接点の跡(所得消費曲線)は点Aのあたりでは右上へ、点Cのあたりでは左上へ進むY財の量X財の量1020302010所得消費曲線右上へ=2財とも増える左上へ=X財が減るAC
所得が増えると、所得を使い切ったときに買える組の線(予算線)が外へ平行に動きます。その線の上でいちばん満足が大きい点(最適な点)の跡が、所得消費曲線です。右上へ進む所では2財とも上級財、左上へ進む所ではX財が下級財です

先に読む論点効用最大化

たとえば所得が10%増えたとき、買う量が15%増える財は所得弾力性が 15÷10=1.515 \div 10 = 1.5 で奢侈品、5%増える財は 5÷10=0.55 \div 10 = 0.5 で必需品、2%減る財は −2÷10=−0.2-2 \div 10 = -0.2 で下級財です。

このページでは、X財の量を xx、Y財の量を yy、所得を MM、2財の価格を PXP_X・PYP_Y と書きます(問題では所得を II と書くこともあります)。

所得弾力性による財の分類

所得弾力性 ee所得が増えると、その財の量は分類
e>1e>1所得より大きな率で増える上級財のうち奢侈品
0<e<10<e<1増えるが、率は所得より小さい上級財のうち必需品
e<0e<0減る下級財

境目は2つです。上級財と下級財を分けるのは0、上級財の中で奢侈品と必需品を分けるのは1です。奢侈品も必需品も上級財の中の分け方なので、下級財が奢侈品や必需品になることはありません。e=1e=1 の財は、所得とちょうど同じ率で増えます。e=0e=0 の財は、所得が増えても量が変わりません(上級財でも下級財でもない境目です)。

ギッフェン財(その財の価格が下がると買う量が減る財)は、所得ではなく価格の変化で決まる分け方で、下級財の一部です(代替効果と所得効果の論点で扱います)。

試験での出方

受験先ごとの出やすさ
地方上級★★特別区Ⅰ類—
市役所—国家総合職★★
国家一般職★国家専門職—

地方上級と国家総合職で出やすく、国家一般職でも出る論点です。図を読んで財を分ける問題と文の正誤の問題が中心で、国家系では所得消費曲線の式を求める計算も出ます。代替効果と所得効果など、ほかの論点の選択肢にも財の分類の言葉が出てきます。

よく出るタイプ

所得の変化と財の分類の問題は、次の3つのタイプに分けられます。カードを押すと、そのタイプの解き方に切り替わります。

次にやること

「必修」の3問を解く「所得の変化と財の分類」をランダムに演習「所得の変化と財の分類」の問題一覧(24問)

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