効用最大化とは・無差別曲線と予算線
30秒でわかる効用最大化
効用は、財を消費して得られる満足の大きさです。効用最大化は、決まった所得の中で効用がいちばん高くなるX財とY財の組合せ(最適消費点)を探す問題です。
予算線
限界代替率(MRS)
最適消費点(接点)
このページでは、X財の量を 、Y財の量を 、X財の価格を 、Y財の価格を 、所得を 、効用を と書きます。図の例(効用 、X財1個20円、Y財1個10円、所得400円)では、X財10個・Y財20個が最適で、効用は です。この例を「基本の例」と呼び、各タイプで使います。
試験での出方
| 地方上級 | ★★★ | 特別区Ⅰ類 | ★★ |
|---|---|---|---|
| 市役所 | ★★★ | 国家総合職 | ★★★ |
| 国家一般職 | ★★★ | 国家専門職 | ★★★ |
ミクロ経済学の中でも特に出やすい論点で、図の文の正誤と、効用関数から消費量を出す計算の両方が出ます。
よく出るタイプ
カードを押すと、そのタイプに切り替わります。
基本の図無差別曲線と予算線
無差別曲線と予算線のグラフの読み方(最適消費点の求め方)
- 予算線:所得400円をX財とY財に使い切る組合せの線わかることX財だけなら20個、Y財だけなら40個。線より内側は買えるがお金が余り、外側は買えない
- 無差別曲線:満足(効用)が同じになる組合せを結んだ線を3本わかること右上の線ほど効用が高い。左下から効用150・200・400
- 交わる点:予算線と交わる点B(5個・30個)は効用150わかること予算線に沿って右下へ動くと、より右上の線に乗れるので、Bは最適ではない
- 外の点:点A(16個・25個)は効用400で満足は高いが、代金は320+250=570円わかること予算の400円を超えるので買えない
- 接点:予算線にちょうど接する効用200の線の点E(10個・20個)わかること買える組合せの中で最も右上の線に乗る点で、ここが最適消費点
- 傾き:点Eから予算線に沿ってX財を5個増やすと、Y財は10個減るわかること予算線の傾きは2(価格の比20÷10)。Eでは無差別曲線の傾き(限界代替率)も2で、2つが等しい
図の見方
- 予算線:横軸との交点は (X財だけ買う量)、縦軸との交点は 、傾きの大きさは価格の比 です。
- 無差別曲線:効用が同じ組合せを結んだ線です。2財とも多いほどうれしい財(好ましい財)なら右下がりで、右上ほど効用が高くなります。
- 限界効用(MU):もう一方の財の量を変えずに、その財を1個増やしたときの効用の増え方です。 なら、X財を1個増やすと効用は だけ増えるので、(X財の限界効用)は 、 は です。
- 限界代替率は、限界効用の比 に等しくなります。X財1個で増えた効用を、Y財を何個減らせば打ち消せるかを表すからです。点E(X財10個・Y財20個)では、X財の限界効用は 、Y財の限界効用は なので、限界代替率は です。価格の比も20円÷10円=2で、等しくなっています。
右の式は「1円あたりの限界効用が2財で等しい」という意味です(加重限界効用均等の法則)。X財のほうが大きければ、Y財に使う1円をX財に回すだけで効用が上がるので、まだ最適ではありません。
使える条件:無差別曲線がなめらかで原点に対して凸(原点の側へふくらむ形)で、2財とも買う場合。形が違うときはタイプ3で扱います。
タイプ1無差別曲線の性質と選好の順序
無差別曲線とは・性質と選好の順序
見分け方:「無差別曲線に関する記述として、妥当なのはどれか」で、凸・限界代替率・交わらない理由の文が並びます。図の点A〜Fを比べる問題もこのタイプです。
なぜそうなるか無差別曲線が交わらない理由
交わると、同じ効用のはずの2点の片方がもう一方より財が多い、という食い違いが起きます(2財とも好ましい財なら、財が多い点の効用が必ず高い)。
- 仮定:無差別曲線IとJが点Dで交わったとする
- 2つの点:Jの上に点E、Iの上に点FをとるわかることEはDと同じJの上、FはDと同じIの上なので、どちらもDと効用が等しい。するとEとFも効用が等しいことになる
- 矛盾:FはEとX財が同じでY財だけ多いわかること2財とも好ましい財ならFのほうが効用が高いはず。等しいことと食い違うので、無差別曲線は交わらない
判定のしかた
- 1
基本の形
2財とも好ましい財なら、右下がり・右上ほど効用が高い・交わらない(接することもない)。 - 2
凸と限界代替率
原点に対して凸 = 右下へ進むほど限界代替率が小さくなる(逓減)。逓増なら凹です。限界効用の逓減とは別の性質で、 のX財の限界効用 にはX財の量 が入っていないのでX財を増やしても減りませんが、無差別曲線は凸です。 - 3
限界効用の逓減
増え方が小さくなるだけで、好ましい財なら効用そのものは増え続けます。 - 4
効用の数字は順序だけ
効用の数字は好ましさの順序だけを表します(序数的効用)。2倍の数字でも2倍好ましいとは言えず、人どうしでも比べられません。 - 5
特殊な形
Y財に関心が無い(増えても効用が変わらない)なら垂直、X財に関心が無いなら水平。増えるほど効用が下がる財を含むなら右上がり。完全代替は直線、完全補完はL字です。 - 6
点を比べる
右上にある点(2財とも多い点)は必ず選好されます(より好まれる、という意味です)。2財の多少が入れ替わる2点は、乗っている線で決まります。
例で確かめる図の点の好ましさを比べる
効用 の無差別曲線3本の上に、点A〜Fを置きます。
- 3本の線:内側から効用48・96・160の無差別曲線わかること外側(右上)の線ほど効用が高い
- AとB:どちらも内側の線の上わかること2財の量は違っても効用は等しい(無差別)
- CとB:CはBよりX財が少なくY財が多いわかること2財の多少が入れ替わる2点でも、Cのほうが外側の線の上にあるので、CはBより選好される
- EとC:EはCよりX財もY財も多い(右上)わかること線を見なくても、Eのほうが選好される
- DとF:Dは真ん中の線、Fは外側の線の上わかることFはDより選好される。同じ線の上のCとD、EとFはそれぞれ無差別
点Cは点BよりX財が少ないのに、外側の線の上にあるので選好されます。
無差別曲線の例題
自分で解いてみる無差別曲線の例題(限界代替率と性質)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 3
3:X財の限界効用は 、Y財の限界効用は で、限界代替率は です。効用は と で等しく、同じ無差別曲線の上にあります。正解は3です。
- 1:凸は限界代替率が小さくなる形で、凸と凹を取り違えた文です。
- 2:逓減を減少と取り違えた文です。効用は増え続けます。
- 5:効用がX財だけで決まるので垂直です。水平はX財に関心が無いときで、軸の取り違えです。
タイプ2予算線の変化
予算線(予算制約線)の変化の見分け方
見分け方:図に当初の予算線Lと破線a〜eがあり、「所得が増え、同時にX財の価格が下がった」のように変化が書かれています。
なぜそうなるか価格が入っている交点だけが動く
横軸との交点 にはY財の価格が、縦軸との交点 にはX財の価格が入っていません。だからX財が値上がりすると横軸との交点だけが原点に近づき、予算線は縦軸との交点を中心に内へ回ります。所得だけが変わると平行に移ります。
X財25円:横軸との交点 16個・縦軸との交点 40個(動かない)・傾き2.5
判定のしかた
- 1
交点ごとに倍率を計算する
交点は所得÷価格なので、所得の倍率を価格の倍率で割ります。所得1.2倍・Y財の価格0.8倍なら、縦軸との交点は 倍です。「+20%と−20%で+40%」のような足し引きはしません。 - 2
平行か、回るか
所得だけ、または2財の価格が同じ割合で変わるときは、傾き(価格の比)が変わらず平行移動。それ以外は傾きが変わります。
例で確かめる所得とX財の価格が同時に上がる
基本の例(所得400円・X財20円・Y財10円)で、所得が480円になり、同時にX財が30円に上がります。
- 当初:所得400円、X財20円、Y財10円わかること横軸との交点は400÷20=20個、縦軸との交点は400÷10=40個
- 所得:480円に増えるわかること両方の交点に所得が入っているので、480÷20=24個、480÷10=48個。傾きは変わらず外側へ平行に動く
- X財:1個30円に上がるわかることX財の価格が入っているのは横軸との交点だけなので、480÷30=16個に縮む。縦軸との交点48個は動かない
- 比べる:新しい予算線は当初の線と点K(8個・24個)で交わるわかることX財を8個より多く買うなら前より買える量が減り、少なく買うなら増える
新しい予算線は、横軸と 個、縦軸と 個で交わり、当初の予算線と点Kで交わります。
予算線の変化の例題
自分で解いてみる予算線の変化の例題(所得と価格の同時の変化)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 4
横軸との交点は 個、縦軸との交点は 個です。正解は4です。変化前は20個と30個なので、縦軸との交点のほうが大きく動き、傾き(価格の比 )は急になります。
1は横軸に所得の増加を入れ忘れた組、2は縦軸にY財の値下がりを入れ忘れた組()、3は倍率を足し引きした組(30個の1.4倍)、5はY財の値下がりをX財の価格に当てた(軸を取り違えた)組(、)です。
タイプ3最適点の決まり方と特殊な効用関数
最適消費点の決まり方(接点・端点・屈折点)
見分け方:効用関数が ( と の小さいほう)や 、 の形で書かれているか、図の無差別曲線がL字・直線です。「貨幣の限界効用」もよく聞かれます。
なぜそうなるか直線の無差別曲線は端で最適になる
X財1個8円・Y財1個15円・所得480円で、 を考えます。X財を1個増やすと効用は2、Y財を1個増やすと3増える(係数がそのまま限界効用)ので、1円あたりの限界効用はX財 、Y財 で、X財がいつも大きくなります。Y財に使うお金をX財へ移すほど効用が上がり続けるので、Y財を0個にした端点(X財60個・効用120)が最適です。
- 予算線:X財8円・Y財15円・所得480円わかることX財だけなら60個、Y財だけなら32個。傾きは8÷15(約0.53)
- 無差別曲線:U=2x+3yでは、X財を3個減らしてもY財を2個増やせば効用は同じわかること無差別曲線は傾き2/3(約0.67)の直線で、予算線より急
- 左上の端:Y財だけの点Bは効用96の線の上わかること予算線に沿って右下へ進むほど、より右上の直線に乗れる
- 右下の端:X財だけの点A(60個)は効用120わかること予算線の上でいちばん右上の直線に乗る端点が最適。接する点はどこにも無い
判定のしかた
- 1
なめらかで原点に凸
接点。限界代替率 = 価格の比。 - 2
直線(完全代替 U=ax+by)
端点。係数 ・ はそれぞれX財・Y財の限界効用なので、 と の大きいほうの財だけを買います。等しければ予算線の上のどこでも最適です。 - 3
L字(完全補完 U=min(ax, by))
角(屈折点)。 は2つのうち小さいほう(等しければその値)を表します。 と予算線を連立します。所得や価格が変わっても、2財の量の比は変わりません。 - 4
準線形(U=x+a√y など)
一方の財(ここではX財)がそのまま足し算で入り、もう一方が や で入る形を準線形と呼びます。接点でのY財( などで入る財)の代金が所得以下なら接点、超えれば所得をすべてY財に使う端点です。 のように逆なら、X財とY財を入れ替えます。 - 5
原点に対して凹
のように、一方に集中するほど満足が高い形です。両端の効用を比べ、高いほうの端点。予算線に接する点は、予算線の上で効用がいちばん低い点です。 - 6
貨幣の限界効用
所得が1円増えたとき、最大の効用がどれだけ増えるか。最適点で買っている財の「限界効用 ÷ 価格」に等しくなります(買っていない財の値ではありません)。ただし完全補完の角では、片方の財だけ増やしても効用が増えないのでこの式は使えず、「効用を1上げるのに要るお金」の逆数で求めます(下の例)。係数 ÷ 価格は誤りです。
例で確かめる完全補完の最適点と貨幣の限界効用
効用 、X財12円・Y財9円・所得420円です。
- 予算線:X財12円・Y財9円・所得420円わかることX財だけなら35個、Y財だけなら約46.7個
- L字:U=min(2x, y)は、2xとyの小さいほうが効用わかることY財をX財の2倍より多く持っても、余った分は効用を上げないので、無差別曲線はL字になる
- 角の線:L字の角は、2x=yとなる組合せわかること角はすべて直線y=2xの上に並ぶ
- 最適:直線y=2xと予算線が交わる角Eわかること12x+9(2x)=420より、X財14個・Y財28個。効用は28
角では なので、予算線に入れて 、、、効用は28です。効用を28から29に上げるには、 と の両方を29にする必要があります(片方だけ増やしても、小さいほうが効用なので上がりません)。 は1個、 は 個増やし、その代金は 円です。15円で効用が1増えるので、貨幣の限界効用は です。
例で確かめる準線形は、接点のY財の代金と所得を比べる
効用 、X財2円・Y財5円です。 なので、べき乗の微分( を微分すると )でY財の限界効用は ( は )、X財は1です。( は自然対数。問題では とも書く)の限界効用は と覚えておけば足ります。
ここでは限界代替率の代わりに、同じ意味の「1円あたりの限界効用が2財で等しい」(基本の図の右の式)を使います。X財は 、Y財は なので、 より 、 で、Y財の代金は 円です。
| 所得 | 80円と比べる | 最適点 | 貨幣の限界効用 |
|---|---|---|---|
| 100円 | 多い | 接点:Y財16個、残り20円でX財10個 | |
| 45円 | 少ない | 端点:Y財だけ9個、X財0個 |
準線形の例題
自分で解いてみる準線形の効用の例題(最適消費量)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 4
X財の限界効用は1、Y財の限界効用は です。1円あたりの限界効用をそろえると、X財 = Y財 より 、 で、Y財の代金は 円です。所得60円より少ないので接点が最適で、X財は残りの 円で33個です。正解は4です。
1は接点を確かめずにY財だけの端点とした値、2はY財の量、3は所得を半分ずつ使った値、5は と2乗し忘れた値()です。
タイプ4最適消費量の計算
最適消費量の求め方(指数型の効用関数の公式)
見分け方:効用関数が のような指数の形で、消費量・需要関数・必要な所得を聞かれます。問題では効用を 、価格を ・ と書くことが多いです。
なぜそうなるか支出の割合は指数で決まる
では、所得がいくらでもX財への支出は所得の 、Y財は です。所得を動かすと、最適点Eは原点を通る直線(所得消費曲線)の上を動きます。
所得1000円:X財20個(600円)・Y財20個(400円)
使える条件:効用関数が (・ は正)の形か、同じ選好を表す の形のとき( のように定数を掛けてもよい)。・・ にはそのまま使えません。3財 なら分母を にします。
導き方:もう一方の量を決まった数とみてべき乗の微分をすると、、 で、比は です。これを と等しくおいて両辺に と を掛けると 、つまり となり、支出が指数の比で分かれます。
解き方の手順
- 1
指数を読む
の と 。 - 2
所得を指数の比で分ける
X財への支出 、Y財への支出 。 - 3
それぞれの価格で割る
支出のまま答えない。 - 4
聞かれているものに直す
変化の前後の差・効用・必要な所得など。
例で確かめる定数が付いた形 U=(x+5)y
X財8円・Y財5円・所得360円です。 を1つの量とみると指数型になります。予算線も同じ形にそろえるため、両辺に を足して とします。
への支出は 円で 、だから 個です。Y財は 個です。所得に40円を足し忘れる( になる)、最後に5を引き忘れる(25個と答える)、の2つが典型の誤りです。求めた が負になるとき(この例では所得40円未満)は、X財0個・所得をすべてY財に使う端点です。
例で確かめる効用200に必要な所得(間接効用)
基本の例(、X財20円・Y財10円)で、所得を のままにします。指数は1と1なので所得を半分ずつ使い、、、最大の効用は2つを掛けて です。このように最大の効用を価格と所得の式で表したものを間接効用関数と呼びます。
効用200に必要な所得は、 より 、 円です。
最適消費量の例題
自分で解いてみる最適消費量の求め方の例題(指数型の効用関数)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 4
指数は1と3なので、Y財への支出は所得の で 円、Y財は 個です。正解は4です。X財は残りの300円で25個です。
1は割合を逆にした値()、2はX財の量、3は半分ずつ使った値()、5はX財の価格で割った値()です。
タイプ5現物給付と顕示選好
現物給付と現金給付・顕示選好の弱公理
見分け方:「X財20単位を現物で支給(転売できない)」と「同じ額の現金を支給」を比べる問題か、「第1期に点A、第2期に点Bを選んだ」図から矛盾を探す問題です。
顕示選好は、実際に選んだ物から好みを読み取る考え方です(選んだ行動に好みが表れる=顕示)。その決まり(公理=前提として置く約束)の1つが顕示選好の弱公理で、「点Bも買えたのに点Aを選んだなら、AのほうがBより好き。だから後でBを選ぶときには、Aは買えなかったはずだ」というものです。
なぜそうなるか現物では予算線が折れる
現物で受け取ったX財は売れないので、そのお金を他の財に回せません。現金なら選んだはずの点で、X財の量が支給量より少ないときだけ、その点は現物では選べず、現物の効用は現金より低くなります。
- 支給前:所得400円での最適点E(10個・20個)、効用200
- 現金:600円を現金で渡すと所得は1000円わかること予算線が平行に外へ動き、最適点はC(25個・50個)、効用1250
- 現物:X財30個は売れないので、X財は30個から増やすことしかできないわかること元の400円で買えるY財は最大40個。X財30個まではお金がかからないのでY財40個の高さで水平、30個から先は普通の予算線(水平な部分の左側の組合せは、もらった30個の一部を使わないことに当たる)
- 角K:現金なら選んだCは、Y財が50個で現物の予算線の外わかること選べる中で最もよいのは角K(30個・40個)、効用1200。現金より50低い
判定のしかた
- 1
現金のときと比べる
給付の額を所得に足して現金のときの最適量を出し、現物の量と比べます。現物の量がそれ以下なら、現物でも同じ点を選べて効用も同じです。 - 2
現物の量のほうが多いとき
無差別曲線が原点に凸なら、X財は現物の量、元の所得はすべてY財、という角の点になり、効用は現金より低くなります。 - 3
顕示選好は両方の向きを確かめる
第1期に点Bが買え(予算線1の上か内側)、第2期に点Aも買えた(予算線2の上か内側)なら反します。片方だけ・どちらも買えないなら反しません。
例で確かめる顕示選好の弱公理に反する選び方
第1期はX財10円・Y財20円、第2期はX財20円・Y財10円で、所得はどちらも400円です。
- 第1期:X財10円・Y財20円・所得400円の予算線1で、点A(4個・18個)を選んだ
- Bは:第1期の価格で点B(18個・4個)は180+80=260円わかること予算線1の内側で買えたのに、Aを選んだ。AはBより好まれたことになる
- 第2期:X財20円・Y財10円・所得400円の予算線2で、点Bを選んだ
- Aは:第2期の価格で点Aは80+180=260円わかること予算線2の内側で買えたのに、Bを選んだ。今度はBがAより好まれたことになり、第1期と食い違う。弱公理に反する
どちらの期も相手の点が260円で買えたので、「AはBより好き」「BはAより好き」と食い違い、弱公理に反します。
現物給付と現金給付の例題
自分で解いてみる現物給付と現金給付の例題(効用の差)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 2
現金は 円で所得は255円、X財は 円で17個、Y財は170円で17個、効用は です。現物の21個は17個より多いので、元の150円はすべてY財で15個、効用は です。差は で、正解は2です。
支給前は、150円の の50円でX財10個、残り100円でY財10個、効用は1000です。1は転売できない制約を見落とした値、3は支給前の消費に21個を上乗せしただけの点(31個・10個、効用3100)と比べた値、4・5は現物・現金の効用の増加(、)です。
まとめ覚えることと間違いやすい点
覚えることの表(無差別曲線の形と最適点)
2財とも好ましい財で、所得をすべて2財に使う場合です。
| 効用関数の形 | 無差別曲線 | 最適点 | 求め方 |
|---|---|---|---|
| 指数型 | なめらか・原点に凸 | 接点 | 支出を指数の比で分ける |
| 完全代替 | 右下がりの直線 | 端点 | 限界効用 ÷ 価格の大きい財だけ |
| 完全補完 | L字 | 角 | と予算線を連立 |
| 準線形 | なめらか・原点に凸 | 接点か端点 | 接点のY財の代金と所得を比べる |
| 両端を好む形( など) | 原点に凹 | 端点 | 両端の効用を比べる |
よくある間違い
| 誤りの文 | 正しくはこう |
|---|---|
| 限界代替率は | (横軸の財の限界効用が分子) |
| 無差別曲線が右下がりなら、所得消費曲線はいつも右上がり | 一方が下級財(所得が増えると買う量が減る財)なら右下がり。2財とも下級財にはならない |
| 貨幣の限界効用は、買っていない財の限界効用 ÷ 価格 | 最適点で買っている財の値。完全補完の角は、効用を1上げるのに要るお金の逆数(係数 ÷ 価格ではない) |
| 現物給付は、支給前の消費に支給量を上乗せすればよい | 所得の使い方を組み替える。現金の最適量と比べて端点か決める |
| どちらも相手の点を買えなかった図は、弱公理に反する | 反するのは、両方の期で相手の点が買えたときだけ |











