公共財とは・非競合性と非排除性
30秒でわかる公共財
公共財は、みんなが同じものを同時に使えて、お金を払わない人も使えてしまう財です。国の防衛や街灯がその例です。財がこの2つの性質をもつかどうかは、次の言葉で問われます。あわせて、公共財をどれだけ用意するのがよいかの条件も覚えます。
非競合性
非排除性
最適な量
先に読む論点余剰分析
締め出せないので、費用を払わずに、ほかの人が払って用意した公共財を使う人が出ます。これをただ乗り(その人をフリーライダー)と呼びます。だれも払いたがらないので、市場にまかせると公共財は少なくしか供給されず、政府が税で供給することが多くなります。
試験での出方
| 地方上級 | ★★ | 特別区Ⅰ類 | ★★ |
|---|---|---|---|
| 市役所 | ★★★ | 国家総合職 | ★★ |
| 国家一般職 | ★ | 国家専門職 | — |
市役所でとくによく出ます。財の分類と最適供給の条件を問う文の正誤と、限界便益の式から最適な量を出す計算・図の問題が出ます。
よく出るタイプ
公共財の問題は、次の4つのタイプに分けられます。カードを押すと、そのタイプの解き方に切り替わります。
基本の図限界便益を縦に足す
公共財の最適供給量の図(限界便益を縦に足す)
- Aの線:住民Aの限界便益 MB=90−Q(右下がり)わかること量が増えるほど、もう1単位の値打ちは下がり、90単位で0円になる
- Bの線:住民Bの限界便益 MB=44−Qわかること44単位で0円になり、その先はずっと0円
- 縦に足す:10単位のとき、Aは80円・Bは34円わかること2人は同じ10単位を同時に使うので、社会全体の評価はAの高さ(青)の上にBの高さ(橙)を積んだ80+34=114円
- 和の線:どの量でも同じように縦に足すわかること44単位までは134−2Q。44単位から先はBが0円なのでAの線と重なり、44単位のところで線が折れる
- 限界費用:公共財を1単位増やすのにかかる費用は70円わかること水平な線
- 最適点:和の線と限界費用が交わる点Eわかること32単位。ここでAの58円とBの12円を足すと58+12=70円で、限界費用と等しい
図の見方
- 横は公共財の量(右へ行くほど多い)、縦は金額(円)です。このページでは量を と書きます。
- 限界便益(MB)は、公共財を1単位増やしたときに、その人の満足が何円分増えるか(その1単位に払ってもよい最大の額)です。限界評価とも呼びます。量が増えるほど小さくなるので、線は右下がりです。
- 限界費用(MC)は、公共財を1単位増やすのに追加でかかる費用です。
- 2人は同じ量を同時に使うので、1単位増やすと2人とも得をします。社会全体の限界便益は、同じ量のところで2人の高さを縦に足した線(橙)です。Bの評価が0になる44単位から先は足す分が無いので、線はそこで折れてAの線と重なります。
- 最適な量は、橙の線と限界費用の交点Eの量です。Eより左では社会全体の限界便益が費用を上回るので増やすほうがよく、右では下回るので減らすほうがよくなります。
このページでは、この図(住民Aの限界便益 、住民Bの限界便益 、限界費用70円)を「基本の例」と呼び、各タイプで使います。最適な量は32単位で、そのときAの限界便益は58円、Bは12円、和は 円です。
タイプ1財の分類
財の分類(私的財・公共財・クラブ財・共有資源)
見分け方:問題文の最後が「財の分類に関する記述として、妥当なのはどれか」で、「締め出せる」「1人の消費がほかの人の量を減らす」「混雑するまで」のような言葉が選択肢に並びます。
なぜそうなるか2つの問いで、財は4つに分かれる
「お金を払わない人を締め出せるか」と「1人が使うと、ほかの人の使える量が減るか」の2つを、それぞれ「はい・いいえ」で答えると、財は4つに分かれます。2つとも公共財の側(締め出せない・減らない)なのが純粋公共財、どちらか一方だけなのが準公共財(不純公共財とも。クラブ財と、共有資源=コモンプール財)です。試験の文では「締め出せる」を「排除できる」と書きます。純粋公共財は締め出せないので料金を取れず、民間の会社では供給されにくくなります。
財の4分類(行:締め出せるか、列:使うと減るか)
| 締め出せるか\減るか | 減る(競合的) | 減らない(非競合的) |
|---|---|---|
| 締め出せる | ||
| 締め出せない |
- 私的財:締め出せて、使うと減るわかること店で売るパン・服
- クラブ財:締め出せるが、混雑するまでは減らないわかること空いている映画館
- 共有資源:締め出せないが、使うと減るわかること誰でも汲める井戸の水
- 純粋公共財:締め出せず、減りもしないわかること国の防衛・街灯
判定のしかた
- 1
言葉の向きを確かめる
非競合性は「量が減らない」話、非排除性は「締め出せない」話です。2つの定義を入れ替えた選択肢は誤りです。 - 2
記述から2つの性質を拾い、表のマスに置く
「会費を払った人だけ」なら締め出せる、「とった分だけ他の人の分が減る」なら競合的です。財の名前ではなく、書いてある性質でマスを決めます。 - 3
純粋公共財は「両方」
「どちらか一方をもつ財が純粋公共財」は誤りです。一方だけなら準公共財です。 - 4
条件の言葉を見落とさない
クラブ財が非競合的なのは混雑するまでです。混雑すると1人の利用がほかの人の快適さを減らし、競合的になります。 - 5
だれが供給するかでは決まらない
国や自治体が供給していても、締め出せて競合的なら私的財の性質をもちます。電気・水道・鉄道のように使った量や乗った区間ごとに料金を取って締め出せるものは、純粋公共財ではありません。これらを国や自治体が供給したり料金を規制したりする理由は、公共財だからではなく費用逓減(自然独占)にあり、費用逓減産業の論点で扱います。 - 6
分類ごとの結論
共有資源は、各人が自由に使うと、ほかの人の分が減ることを考えないので使いすぎになります(コモンズの悲劇)。混雑していないクラブ財は、1人増えても費用がかからないので、料金で締め出すと効率が下がります。
例で確かめる身近な財を4つに分ける
次の財を、2つの問いで分けてみます。
| 財 | 締め出せるか | 使うと減るか | 分類 |
|---|---|---|---|
| 国の防衛 | できない | 減らない | 純粋公共財 |
| 店で売るパン | できる | 減る | 私的財 |
| 空いている映画館 | できる(入場券) | 減らない(満席まで) | クラブ財 |
| 誰でも汲める井戸の水 | できない | 減る | 共有資源 |
| 渋滞している無料の一般道 | できない | 減る(車が増えると遅くなる) | 共有資源 |
同じ無料の一般道でも、空いていれば1台増えてもほかの車は遅くならないので、純粋公共財に近くなります。混雑するかどうかで分類が変わる点が、よく問われます。
財の分類の例題
自分で解いてみる財の分類の例題
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 2
- 1:誤りです。料金を払わない人を締め出せるので、純粋公共財ではなくクラブ財です(締め出せる・非競合的のマス)。
- 2:正しい文です。締め出せず(誰でも放せる)、競合的(草が減る)なので共有資源です。各人はほかの人の羊の分が減ることを考えずに放すので、使いすぎになります。正解は2です。
- 3:誤りです。純粋公共財は両方をもつ財です。一方だけなら準公共財で、定義の条件を1つ落とした文です。
- 4:誤りです。分類は財の性質で決まり、だれが供給するかでは決まりません。締め出せて競合的なら私的財の性質をもちます。
- 5:誤りです。これは非競合性の説明です。非排除性は「払わない人を締め出せない」性質で、2つの定義を入れ替えた文です。
| 選択肢 | 締め出せるか | 使うと減るか | 分類 |
|---|---|---|---|
| 1 動画配信 | できる | 減らない | クラブ財 |
| 2 村の牧草地 | できない | 減る | 共有資源 |
| 4 供給者が国の財 | できる | 減る | 私的財 |
タイプ2最適供給の条件とただ乗り
公共財の最適供給の条件とフリーライダー(ただ乗り)
見分け方:問題文の最後が「公共財の最適供給に関する記述として、妥当なのはどれか」で、選択肢に「限界代替率の和」「自発的な負担」「リンダール均衡」「地方公共財」「国際公共財」「価値財」「足による投票」のような言葉が並びます。
なぜそうなるか自分の評価だけで決めると少なくなる理由
基本の例で、Aは自分の限界便益が限界費用70円と等しくなる20単位までは自分で費用を出します。Bは自分の評価が70円に届かないので1円も出さず、Aの用意した分をただで使います。2人の評価の和で決めれば32単位なので、ただ乗りがあると最適な量より少なくなります。
- Aだけ:Aは自分の評価だけを見て、90−Q=70 となる20単位(点F)まで費用を出す
- Bは負担0:20単位でのBの評価は24円で、限界費用の70円に届かないわかることBは1円も出さず、Aが用意した20単位をただで使う(ただ乗り)
- 和で見る:2人の評価の和で決めると32単位(点E)わかること自発的な負担の20単位では12単位足りない
- 損失:20〜32単位では、和の線が70円の線より上わかることこの三角形の分だけ、得られたはずの余剰(便益から費用を引いた分。死荷重)が失われる(高さ94−70=24円・幅12単位で、24×12÷2=144円)
判定のしかた
- 1
条件は「和」で書かれているか
最適条件は「限界便益の和 = 限界費用」です。選択肢では同じことを「限界代替率の和 = 限界変形率」(サミュエルソン条件)とも書きます。限界代替率はその人にとっての公共財1単位の値打ち(私的財の量で測った限界便益)、限界変形率は公共財1単位の費用(あきらめる私的財の量)です。「各人の限界代替率がそれぞれ限界変形率に等しい」は私的財の条件なので誤りです。 - 2
自分の便益だけで決める → 少なすぎる
自発的な負担(政府が税で集めず、各人が出したい分だけ費用を出す仕組み)、国際公共財(便益が国境を越える)、便益が隣の地域にも及ぶ地方公共財は、どれも他人に及ぶ便益を数えずに決めるので、最適より少なくなります。 - 3
リンダール均衡は「最適だが正直には言わない」
各人が自分の限界便益に等しい個別の価格を払い、価格の和が限界費用に等しくなるので、最適の条件は満たします。ただし負担が自分の申告で決まるので、評価を低めに言う誘因があります。 - 4
分権定理
便益が地域の中に限られ、地域ごとに好みが違い、供給の費用が中央と地方で同じなら、地方政府が地域ごとに量を決めるほうが、全国一律より効率の点で劣りません。 - 5
足による投票
住民が好みに合う公共サービスと負担の地域へ移り住むことで好みが表に出る、という考え方(ティブー)です。これで地方公共財が効率的に供給されるには、移動の費用が小さいこと、選べる地域が多いこと、便益がほかの地域に漏れないこと、などが前提です。 - 6
価値財は別の物差し
本人にまかせると消費が少なすぎると政府が判断して、消費を促す財です(温情主義)。非競合性・非排除性による分類とは関係ありません。
例で確かめるリンダール価格を基本の例で確かめる
基本の例で、最適な32単位のときの各人の限界便益を、1単位あたりの個別の価格として払わせます。
| 住民 | 個別の価格 | その価格で望む量 |
|---|---|---|
| A | 58円() | 32単位() |
| B | 12円() | 32単位() |
| 合計 | 70円(限界費用と同じ) | ― |
2人とも同じ32単位を望み、価格の合計 円が限界費用と等しくなります。限界費用70円を2人で35円ずつ頭割りにすると、Aは より55単位、Bは より9単位を望み、量がそろいません。ただし、Bが「自分の評価はもっと低い」と言えば負担が減るので、この仕組みでは各人が正直に申告するとは限りません。
公共財の最適供給の例題
自分で解いてみる公共財の最適供給の条件の例題
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 4
- 1:誤りです。ただ乗りがあると、供給量は最適より少なくなります。向きを逆にした文です。
- 2:誤りです。これは私的財の最適条件です。公共財では限界代替率の和が限界変形率に等しくなります。
- 3:誤りです。リンダール均衡は最適の条件を満たしますが、負担が申告で決まるので、評価を低めに言う誘因があります。
- 4:正しい文です。分権定理の内容で、一律の量はどこかの地域で多すぎるか少なすぎます。正解は4です。
- 5:誤りです。他国に及ぶ便益を数えないので、供給は最適より少なくなります。
| 言葉 | 正しくはこう |
|---|---|
| 自発的な負担・国際公共財 | 最適より少ない |
| 最適条件 | 限界代替率の和 = 限界変形率 |
| リンダール均衡 | 最適だが正直な申告は引き出せない |
タイプ3最適な供給量の計算
公共財の最適供給量の求め方(計算)
見分け方:問題文に住民ごとの限界便益の式(または同じ選好の人数と1人の式)と限界費用があり、「社会的に最適な公共財の供給量はどれか」と聞かれます。泉の問題では公共財の量を と書くことが多いです(このページの と同じものです)。
なぜそうなるかふつうの財は横に足し、公共財は縦に足す
パンのようなふつうの財(私的財)は1人ずつ別の量を食べるので、市場全体の需要は、同じ価格で各人が欲しい量を横に足します。公共財は全員が同じ量を同時に使うので、1単位増やしたときの社会全体の得は、同じ量で各人の評価を縦に足した額です。限界便益の線は「1単位に払ってもよい額」なので、人は払ってもよい額が価格以上のところまで買います。そのため、ふつうの財ならこの線がその人の需要曲線にもなります。
- 2人の線:住民Aと住民Bの限界便益(基本の例)。限界便益は1単位に払ってもよい額なので、ふつうの財ならその人の需要曲線にもなる
- 私的財:パンのように1人ずつ別の量を使う財は、同じ価格で各人が欲しい量を横に足すわかること20円ならAは70単位、Bは24単位。Aの70単位の右にBの24単位を継ぎ足して(赤い横線)、70+24=94単位(点H)。44円より高い価格ではBは買わないので、横の和は点K(46単位)より左ではAの線そのもの
- 公共財:街灯のように全員が同じ量を使う財は、同じ量で評価を縦に足すわかること10単位ならAは80円、Bは34円で、80+34=114円(点V)
使える条件:求めた量で、足したすべての人の限界便益が0円以上のとき。途中で0になる人がいれば、タイプ4のやり方で区間を分けます。縦に足すときは、縦軸の切片( の高さ)だけでなく、傾きも足します。
解き方の手順
- 1
限界便益を「P=(金額)」の形にする
「需要関数 」のように量の式で与えられたら、 について解いて にします。 はその人が1単位に払ってもよい額で、限界便益と同じです。 - 2
同じ量で縦に足す
切片どうし、傾きどうしを足します。 人が同じ式なら 倍します。 - 3
限界費用と等しくおいて解く
総費用(その量をつくるのにかかる費用の合計)の式が与えられたら、量で微分します。限界費用は「1単位増やしたときに総費用がどれだけ増えるか」、つまり総費用の線の傾きなので、微分した式が限界費用です。べき乗の微分は「 を微分すると 」で、 なら です。 - 4
全員の限界便益が0円以上か確かめる
求めた量を各人の式に入れ、全員が0円以上なら答えです(ちょうど0円なら折れ目で、どちらの式でも同じ量になります)。負になる人がいればタイプ4へ。
例で確かめる3人の住民と右上がりの限界費用
住民A・B・Cの限界便益が 、、、公共財の総費用が のときの最適な量を出します。
- 3人の線:A 50−Q、B 40−Q、C 30−QわかることCは30単位、Bは40単位、Aは50単位で0円になる
- 縦に足す:3人とも評価が0円より上の30単位までは、切片を50+40+30=120、傾きを1+1+1=3と足して120−3Qわかること30単位でC、40単位でBの評価が0になり、そのたびに線が折れる
- 限界費用:総費用20Q+Q²を量で微分して20+2Qわかること量が増えるほど高くなる右上がりの線
- 最適点:120−3Q=20+2Q より20単位(点E)わかることAの30円、Bの20円、Cの10円で30+20+10=60円が、限界費用の20+40=60円と等しい
3人の和は 、限界費用は微分して です。 より 単位です。20単位ではCの限界便益は 円で0円以上なので、3人の和の式を使ってよいことが確かめられます。
公共財の最適供給量の例題
自分で解いてみる公共財の最適供給量の求め方の例題(同じ選好の5人)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 3
需要関数を について解くと、1人の限界便益は です。5人で縦に足すと になり、限界費用20円と等しくおいて 、 単位です。52単位での1人の限界便益は 円で0円以上です。正解は3です。
20単位は人数を掛け忘れ、1人の限界便益だけを限界費用と等しくおいた値(点S)、28単位は需要関数を について解かずに を5倍し、 と解いた値、100単位は私的財のように横に足した値(20円のとき1人20単位を望み、その5人分)、260単位は切片だけ5倍して傾きを のままにした値です。
タイプ4評価がゼロになる区間と図
評価がゼロになる区間と図の読み方
見分け方:限界便益の線が横軸に早く届く(評価が0になる)人がいて、問題文に「式の値が負になる量では限界便益は0とする」と書いてあります。図の問題では、限界費用の線の上の点ア〜オから最適な量の点を選びます。泉の問題では量を と書くことが多いです。
なぜそうなるか足した線が折れる理由
ある人の評価が0になる量から先は、その人の分を足しても0なので、社会全体の線はそこで折れて、残った人の線と重なります。限界費用が折れ目の高さより高ければ折れ目より左(全員の和の区間)で、低ければ右(残った人だけの区間)で交わります。
限界費用30円 → 最適な量60単位(Bは0円の区間。Aの線と交わる)
解き方の手順
- 1
各人の評価が0になる量を出す
なら、 より 単位で0になります(切片を傾きで割る)。図なら直線が横軸と交わる目盛りです。 - 2
区間ごとに和の式を作る
いちばん早く0になる量までは全員の和、そこから先はその人を外した和です。 - 3
折れ目での和の高さを限界費用と比べる
折れ目の高さが限界費用より高ければ、交点は折れ目より右です。 - 4
区間の式で解き、範囲に入るか確かめる
求めた量がその区間の外なら、隣の区間の式で解き直します。
例で確かめるBの評価が20単位で0になる例
住民Aの限界便益 、住民Bの限界便益 、限界費用40円のときの最適な量を出します。
- 2人の線:A 80−Q、B 60−3QわかることBは60÷3で20単位のとき0円になる
- 和の線:20単位までは140−4Q、その先はBが0円なのでAの線だけわかること20単位・60円で折れる
- 限界費用:40円の水平線わかること折れ目の高さ60円より低いので、交点は折れ目より右にある
- 交点:Aの線だけの区間で、80−Q=40 より40単位(点E)
- 誤り:140−4Qを20単位より先まで延ばすと25単位(点F)で交わるわかることでも25単位ではBの式は60−75=−15円で、実際は0円。この式は20単位までしか使えない
Bは 単位で0になります。20単位までの和は で、20単位での高さは 円です。限界費用40円より高いので、交点は20単位より右の、Aだけの区間にあります。 より40単位です。 を解いた25単位は、20単位までしか使えない式の答えなので誤りです。
評価がゼロになる区間の例題
自分で解いてみる評価がゼロになる区間の例題(図)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 4
、 です。Bは 単位で0になり、12単位までの和は 、12単位での高さは 円です。これは限界費用32円より高いので、交点は12単位より右のAだけの区間で、 より52単位、点エです。正解は4です。
アの4単位はBの線と限界費用の交点(。Bだけで決めた量)、イの12単位は折れ目の量(Bの評価が0になる量)、ウの20単位は を区間の外まで使った値(20単位ではBの式は で負)、オの56単位は私的財のように横に足した値(32円でAが52単位、Bが4単位を望み、)です。
まとめ覚えることと間違いやすい点
覚えることの表(財の4分類と公共財の結論)
| 使うと減る(競合的) | 使っても減らない(非競合的) | |
|---|---|---|
| 締め出せる | 私的財(パン) | クラブ財(空いている映画館。混雑するまで) |
| 締め出せない | 共有資源(コモンプール財。井戸の水。使いすぎになる) | 純粋公共財(国の防衛・街灯) |
| 場面 | 結論 | 理由 |
|---|---|---|
| 最適な量 | 限界便益の和 = 限界費用(限界代替率の和 = 限界変形率) | 全員が同じ量を同時に使う |
| 社会全体の線 | 公共財は縦に足す(私的財の需要は横に足す) | 足すのは同じ量での評価 |
| 自発的な負担・国際公共財・隣へ漏れる地方公共財 | 最適より少ない | 他人に及ぶ便益を数えない |
| 共有資源を自由に使う | 使いすぎ(コモンズの悲劇) | ほかの人の分が減ることを数えない |
| 空いているクラブ財を料金で締め出す | 効率が下がる | 1人増えても費用がかからない |
| リンダール均衡 | 最適の条件を満たす。正直な申告は引き出せない | 低めに言えば負担が減る |
| 分権定理 | 便益が地域内に限られ、好みが地域ごとに違い、費用が中央と地方で同じなら、地方が地域ごとに決めるほうが劣らない | 一律の量は過不足が出る |
| 足による投票 | 移動の費用が小さく、便益が漏れないなどの前提で、地方公共財が効率的に供給される | 住民が好みに合う地域へ移る |
| 価値財 | 政府が消費を促す財 | 4分類とは別の物差し |
よくある間違い
| 誤りの文 | 正しくはこう |
|---|---|
| 純粋公共財は、非競合性か非排除性のどちらかをもつ財 | 両方をもつ財。一方だけなら準公共財 |
| 非競合性は、払わない人を締め出せない性質 | 非競合性は量が減らない性質。締め出せないのは非排除性 |
| クラブ財は、何人が使っても消費が競合しない | 非競合的なのは混雑するまで |
| 国や自治体が供給する財は公共財 | 分類は財の性質で決まる。供給者では決まらない |
| 共有資源を自由に使わせると、効率的な量になる | 使いすぎになる(コモンズの悲劇) |
| 公共財も、需要曲線を横に(量を)足す | 同じ量で限界便益を縦に(金額を)足す |
| 縦に足すときは切片だけ足す | 傾きも足す( と なら ) |
| 1人の限界便益だけを限界費用と等しくおく(人数を掛け忘れる) | 限界便益の和(同じ式の n 人なら n 倍)を限界費用と等しくおく。同じ式の n 人なら、限界費用を n で割って1人と比べても同じ答え |
| 限界便益が人によって違うのに、限界費用を人数で割り、1人の限界便益と等しくおく | 限界便益の和を限界費用と等しくおく |
| 区間を確かめずに、全員の和の式で解く | 求めた量で全員の評価が正か確かめ、外れたら区間を変える |
| 自発的な負担や国際公共財の供給は、最適より多い | ただ乗りで最適より少ない |
| 公共財の最適条件は、各人の限界代替率が限界変形率に等しいこと | 限界代替率の和が限界変形率に等しいこと |
| リンダール均衡なら、各人は正直に評価を申告する | 評価を低めに言う誘因がある |











