5分でわかる乗数

マクロ経済学・財市場(45度線・乗数)

乗数効果とは・政府支出乗数と租税乗数の公式

30秒でわかる乗数

政府支出や投資が増えると、国民所得はその額より大きく増えます。増えた所得の一部が消費に回り、それがまただれかの所得になる波及が続くからです。これを乗数効果、所得の増加が最初の支出の増加の何倍かを乗数と呼びます。

限界消費性向(c)

所得が1増えたとき、消費が増える額。0より大きく1より小さい

政府支出乗数(閉鎖経済・定額税)

ΔY=11−c ΔG\Delta Y = \dfrac{1}{1-c}\,\Delta G (投資の増加 ΔI\Delta I も同じ)

租税乗数(閉鎖経済・定額税)

ΔY=−c1−c ΔT\Delta Y = -\dfrac{c}{1-c}\,\Delta T (増税で所得は減り、減税で増える)

乗数の分母の組み立て方

所得が1増えたとき、国内の財への需要に回らない分(漏れ)の合計:(1−c)+ct+m(1-c)+ct+m(tt は税率、mm は限界輸入性向)
45度線の図。総需要の線 AD0(切片100・傾き0.5)と45度線の交点 E0 で所得は200。政府支出が20増えると総需要の線は AD1 へ20上がり、交点 E1 で所得は240。所得の増分40は政府支出の増加20の2倍総需要・総供給国民所得 Y20024012010045度線AD0AD120上へ増分40E0E1
政府支出が20増えると、総需要の線が20上がり、所得は200から240へ40増える(乗数は2)

先に読む論点均衡国民所得とギャップ

記号は、国民所得 YY・消費 CC・投資 II・政府支出 GG・租税 TT・税率 tt・限界輸入性向 mm、Δ\Delta(デルタ)は変化した量(ΔG\Delta G は政府支出の増加分)です。輸出・輸入を考えない経済が閉鎖経済、考えるのが開放経済、所得によらない一定額の税が定額税です。物価は一定、投資は所得や利子率で変わらない(増やすときは外から増やす)とし、財の市場だけを見る45度線の分析です。

上の図は C=35+0.5(Y−T)C=35+0.5(Y-T)、T=30T=30、I=45I=45、G=35G=35 の経済で、このページの「基本の経済」です。総需要は C+I+G=100+0.5YC+I+G=100+0.5Y(図の AD0)で、Y=100+0.5YY=100+0.5Y より所得は200(E0)。政府支出を20増やすと総需要は 120+0.5Y120+0.5Y、所得は240で、政府支出乗数は 1÷(1−0.5)=21 \div (1-0.5) = 2 です。

試験での出方

受験先ごとの出やすさ
地方上級★特別区Ⅰ類★★
市役所★★国家総合職—
国家一般職★★国家専門職★★

計算が中心で、均衡予算乗数やビルトイン・スタビライザーは文の正誤でも出ます。

よく出るタイプ

次の5つのタイプです。

次にやること

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