乗数効果とは・政府支出乗数と租税乗数の公式
30秒でわかる乗数
政府支出や投資が増えると、国民所得はその額より大きく増えます。増えた所得の一部が消費に回り、それがまただれかの所得になる波及が続くからです。これを乗数効果、所得の増加が最初の支出の増加の何倍かを乗数と呼びます。
限界消費性向(c)
政府支出乗数(閉鎖経済・定額税)
租税乗数(閉鎖経済・定額税)
乗数の分母の組み立て方
先に読む論点均衡国民所得とギャップ
記号は、国民所得 ・消費 ・投資 ・政府支出 ・租税 ・税率 ・限界輸入性向 、(デルタ)は変化した量( は政府支出の増加分)です。輸出・輸入を考えない経済が閉鎖経済、考えるのが開放経済、所得によらない一定額の税が定額税です。物価は一定、投資は所得や利子率で変わらない(増やすときは外から増やす)とし、財の市場だけを見る45度線の分析です。
上の図は 、、、 の経済で、このページの「基本の経済」です。総需要は (図の AD0)で、 より所得は200(E0)。政府支出を20増やすと総需要は 、所得は240で、政府支出乗数は です。
試験での出方
| 地方上級 | ★ | 特別区Ⅰ類 | ★★ |
|---|---|---|---|
| 市役所 | ★★ | 国家総合職 | — |
| 国家一般職 | ★★ | 国家専門職 | ★★ |
計算が中心で、均衡予算乗数やビルトイン・スタビライザーは文の正誤でも出ます。
よく出るタイプ
次の5つのタイプです。
基本の図45度線の上の乗数効果
45度線で見る乗数効果
45度線の図は、横軸に国民所得、縦軸に総需要(消費+投資+政府支出)と総供給をとります。45度線は総供給が所得と等しいことを表し、総需要の線との交点で所得が決まります(「均衡国民所得とギャップ」)。
- 最初:総需要の線AD0と45度線が交わる点E0で、所得は200に決まる
- 支出増:政府支出が20増えるわかることどの所得でも総需要が20多くなり、総需要の線がAD1へ20だけ上へ平行に動く
- 新交点:AD1と45度線が交わる点E1へわかること所得は240に決まる
- 増分:所得は200から240へ40増えるわかること政府支出の増加20の2倍。この2が政府支出乗数
図の見方
- 総需要の線(AD0)の傾きは限界消費性向 (基本の経済では0.5)です。所得が1増えると消費が 増えるからです。
- 政府支出が20増えると、どの所得でも総需要が20多くなるので、総需要の線は20上へ平行に動きます(AD1。線そのものの移動)。
- 新しい交点は E1。AD1 の傾き0.5は45度線の傾き1より小さいので、差20が埋まるまでに所得は40右へ進み、増分40は上がった幅20より大きくなります。
乗数効果の波及(等比数列の和)
増えた所得が消費を通して次の所得を生む波及を、基本の経済で1段ずつ追います。
政府支出を20増やしたときの波及
| 所得の増加 | 消費に回る分 | 貯蓄に回る分 | |
|---|---|---|---|
| 第1次 | |||
| 第2次 | |||
| 第3次 | |||
| 第4次 | |||
| 第5次以降 | |||
| 合計 |
- 第1次:政府支出が20増えるわかること政府に財を売った企業とそこで働く人の所得が20増え、その0.5倍の10が消費に回り、残りの10は貯蓄になる
- 第2次:第1次で消費に回った10が、別の人の所得になるわかることそのうち5が消費に回り、5が貯蓄
- 第3次:第2次の消費5が、また所得になるわかること2.5が消費、2.5が貯蓄
- 第4次:同じように半分ずつ小さくなるわかること所得2.5のうち1.25が消費、1.25が貯蓄
- 第5次以降:1.25、0.625、…と限りなく続くわかること合わせると2.5(初項1.25を1−0.5で割る)
- 合計:所得の増加は20+10+5+…=40わかること政府支出の増加20の2倍。貯蓄(漏れ)の合計20が最初の支出20と等しくなったところで、波及が止まる
所得の増加は、初項 ・公比 の数の列を限りなく足したもの(等比数列の和)です。公比が1より小さいと和は「初項 ÷(1 − 公比)」なので、、基本の経済なら です(等比数列の和の出し方はマクロで使う計算)。
限界消費性向を動かすと乗数はどう変わるか
c=0.5:政府支出乗数2・所得の増分40
この図は比べやすいように、どの でも元の所得が200になる経済( ごとに基礎消費を選び直した経済)を並べています。同じ経済で だけ上がれば、線は切片を中心に回り、元の交点も右へ動きます。赤い矢印の所得の増分は、 が大きいほど次の消費に回る分が大きいので長くなります(乗数 は なら5)。
(所得が1増えたときの貯蓄の増加)を限界貯蓄性向と呼び、乗数は1をこれで割ったものです。 で割るのではありません。
乗数の公式(分母の組み立て方)
所得の増加は「最初に増える需要 ÷ 漏れの合計」で、乗数は1をこの合計で割ったものです(ほかの論点での使い方はマクロで使う計算)。
- :税が無ければ貯蓄に回る割合(閉鎖経済・定額税ではこれだけ)。
- :比例税 ( は税の定額部分)のとき、所得が1増えると税が 増え、その分だけ消費が 減る()。
- :輸入に回る割合(開放経済のとき)。
最初に増える需要は、政府支出・投資・輸出の増加ならその額、減税なら減税額の 倍です。
タイプ1定額税の政府支出乗数・租税乗数
政府支出乗数・租税乗数の求め方(定額税)
見分け方:「海外部門を考えない」「租税は定額税」と書かれ、政府支出・投資・定額税の変化による所得の変化を聞かれます。2つの政策の消費の比較も含みます。
なぜそうなるか租税乗数が負で、分子が c になる理由
増税が直接動かすのは、総需要ではなく家計の手取り(可処分所得 )です。
- 定額税を10増やす → 可処分所得が10減る
- → 消費が だけ減る(残りの は貯蓄が減る分)
- → この消費の減少が最初の一歩になり、あとは政府支出と同じ波及で 倍に広がる
使える条件:閉鎖経済で、税が定額税のとき(投資も政府支出と同じ乗数)。租税乗数の大きさは政府支出乗数の 倍で、必ず小さくなります。
解き方の手順
- 1
限界消費性向を読む
消費関数 の の前の数が です。基礎消費 (所得が0でもする消費)は乗数に関係しません。 - 2
分母を作る
閉鎖経済・定額税なら 。 - 3
分子を選ぶ
政府支出・投資の増加なら1、税の変化なら (減税は が負なので所得は増える)。 - 4
変化分を掛けて足す
2つの政策が同時なら、それぞれの所得の変化を足します。 - 5
消費を聞かれたら
。消費は可処分所得で決まるので、減税の分も入れます。
例で確かめる政府支出を40増やす場合と、定額税を40減らす場合を比べる
の閉鎖経済・定額税です。分母は で、減税の最初の一歩は消費の増加 です。
| 政策 | 最初に増える需要 | 所得の増加 | 消費の増加 |
|---|---|---|---|
| 政府支出を40増やす | 40 | 100 | 60 |
| 定額税を40減らす | 24 | 60 | 60 |
所得の増加は と で、政府支出のほうが大きくなります。減税の消費の増加は、可処分所得が60+40=100増えるので です(所得の増加だけから とすると誤り)。
租税乗数の例題
自分で解いてみる租税乗数の例題(定額税の減税)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 3
減税18は消費を 増やし、これが 倍に波及するので、 です。正解は3です。
| 段階 | 値 |
|---|---|
| 最初に増える需要(消費) | 15.3 |
| 分母 | 0.15 |
| 所得の増加 | 102 |
1は乗数の掛け忘れ、2は最初の一歩だけで波及を数えない値、4は分子の を落とした 、5は減税で所得が減るとした符号の誤りです。
タイプ2均衡予算乗数
均衡予算乗数とは(1になる条件・ならない場合)
見分け方:「財源として同額の増税を行う」「財政収支を悪化させないよう」と書かれています。政府支出の増加と増税が同額のときの乗数が均衡予算乗数です。比例税の経済では、ふつう「税の定額部分を同額上げる」場合を聞かれます。
なぜそうなるか閉鎖経済・定額税で1になる理由
政府支出と定額税を ずつ増やします。
- 政府支出の最初の一歩:需要が 増える
- 増税の最初の一歩:消費が 減る
- → 差し引き、最初に増える需要は
- → これが 倍に波及するので、(乗数は1。 の値によらない)
判定のしかた
- 1
モデルを確かめる
閉鎖か開放か、税は定額税か比例税か、比例税なら同額にするのが「税の定額部分」か「税収の増加全体」かを読みます。 - 2
閉鎖・定額税なら1
所得は政府支出の増加と同じだけ増え、可処分所得 は変わらないので消費も変わりません。 - 3
比例税・開放のとき
税の定額部分を政府支出と同額上げるとき、均衡予算乗数は比例税で 、開放経済で の0と1の間です(0にはならない)。閉鎖経済で税収の増加全体を政府支出の増加とそろえれば、比例税でも1です。
例で確かめる政府支出と税の定額部分を40ずつ増やす(c=0.8)
政府支出と税の定額部分をともに40増やすと、分子はどれも です。
| モデル | 分母 | 所得の増加 | 均衡予算乗数 |
|---|---|---|---|
| 閉鎖・定額税 | 0.2 | 40 | 1 |
| 閉鎖・比例税(税率0.15) | 0.32 | 25 | 0.625 |
| 開放・定額税(限界輸入性向0.05) | 0.25 | 32 | 0.8 |
比例税の分母は 、開放の分母は です。比例税の行は、税収が所得の増加25の0.15倍の3.75だけ余分に増え、財政収支は改善しています。
均衡予算乗数の例題
自分で解いてみる均衡予算乗数の例題(増税で賄う政策)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 4
税収の増加を とすると、閉鎖経済では です。 なら で、比例税でも です。正解は4です。
| 選択肢 | 正しくはこう |
|---|---|
| 1 | 可処分所得の変化は で、消費は変わらない |
| 2 | 税収は 増え、財政収支は改善する |
| 3 | 増税しなければ で、 より大きい |
| 5 | 1。5は政府支出乗数 |
1は所得の増加をそのまま可処分所得とし、2は「定額部分を同額」と「税収の増加を同額」を取り違え、5は政府支出乗数と取り違えた文です。
タイプ3比例税の乗数とビルトイン・スタビライザー
比例税の乗数とビルトイン・スタビライザー
見分け方:租税が や ( は税率、 は税の定額部分)のように所得とともに増える形(比例税)です。ビルトイン・スタビライザーの文の正誤も含みます。
なぜそうなるか比例税だと乗数が小さくなる理由
所得が1増えると税が 増え、消費は しか増えません。総需要の線の傾きが緩むので、同じだけ線を上げても交点の動きは小さくなります。
- 定額税:総需要の線の傾きは0.75わかること政府支出を40増やして線を40上げると、交点はE1、所得は200から360へ160増える
- 比例税:所得が1増えると税が0.2増え、消費は0.75の0.8倍の0.6しか増えないわかること総需要の線の傾きは0.6(AD2。比べやすいよう元の交点E0がそろう経済にした)。同じ40上げたAD3との交点はE2で、所得は300、増分は100(灰色は定額税のときの交点と増分)
このように、制度に組み込まれた仕組みが所得の変動を自動的に和らげる働きを、ビルトイン・スタビライザー(自動安定化装置)と呼びます。
使える条件:閉鎖経済で のとき。税率 そのものを変えるときは乗数を使わず、前後の均衡所得の差を取ります(もとの所得にかかる税も変わるため)。
解き方の手順
- 1
分母を作る
。 と を掛けた を足します( をそのまま足さない)。 - 2
分子を選んで掛ける
政府支出・投資なら1、税の定額部分なら 。 - 3
税収・財政収支を聞かれたら
税収の増加は (定額部分も変えたならそれも足す)。財政収支の変化は、税収の増加 − 政府支出の増加。
判定のしかた
- 1
自動で働くか
政府が判断しなくても働く仕組みです。景気を見て税率や支出を変える裁量的な財政政策とは別物です。 - 2
税の側と支出の側
税の側は比例税と累進的な所得税(累進税のほうが強い)。支出の側は失業給付などで、景気が悪いと自動で増えます。 - 3
小さくするだけ
乗数は0より大きく、変動を小さくするだけで無くしはしません。 - 4
支出が所得で増える形
(所得が1増えると政府支出が 増える。)は需要を足し、それだけなら変動を大きくします。分母は で、安定化する( より大きい)のは のとき。失業給付のように所得が下がると増える支出は です。
例で確かめる税率0.2の比例税で政府支出を40増やす
、税率0.2の閉鎖経済で、政府支出を40増やします。分母は で、 です。
| 項目 | 定額税だけの場合 | 比例税(税率0.2) |
|---|---|---|
| 分母 | 0.25 | 0.4 |
| 所得の増加 | 160 | 100 |
| 税収の増加 | 0 | 20 |
| 財政収支の変化 | 40悪化 | 20悪化 |
税収が 増え、悪化は20にとどまります。
比例税の乗数の例題
自分で解いてみる比例税の政府支出乗数の例題
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 1
所得が1増えると税が0.2増え、可処分所得は0.8、消費は 増えます。漏れは で、 です。正解は1です。
| 分母の作り方 | 分母 | 所得の増加 |
|---|---|---|
| (正しい) | 0.28 | 150 |
| 0.3 | 140 | |
| (税率を落とす) | 0.1 | 420 |
| 0.08 | 525 |
2・4・5は表の誤った分母から出る値です。3は定額税の乗数で出した420に を掛けた値です。
タイプ4開放経済の乗数と貿易収支
開放経済の乗数(貿易乗数)と貿易収支の変化
見分け方:輸入関数 ( は限界輸入性向:所得が1増えたときの輸入の増加)と輸出 があり、「貿易収支(輸出−輸入)はどう変化するか」とよく聞かれます。
なぜそうなるか貿易収支は「所得の増分 × 限界輸入性向」で動く
輸入は国内の需要にならない漏れなので、乗数 (貿易乗数・外国貿易乗数)は閉鎖経済より小さくなります。貿易収支は次の順に動きます。
- 政府支出が増える → 財の市場で所得が 増える(乗数を1回だけ掛ける)
- → 所得の増加に引っぱられて輸入が 増える
- → 輸出は変わらないので、貿易収支は だけ悪化する
輸出が増えるときは 。誘発される輸入 は分母が分子より 大きく、必ず より小さいので改善します。
使える条件:物価と為替レートが一定で、輸入は国内の所得とともに増え、輸出は外国の事情で決まる(自国の輸入が外国の所得を通して輸出に跳ね返る効果は考えない)とき。
解き方の手順
- 1
分母を作る
(比例税があれば も足す)。 - 2
所得の変化を1つにまとめる
政府支出の増加と輸出の増加が同時なら、足してから分母で割ります。 - 3
輸入の増加を出す
。ここで乗数をもう一度掛けません。 - 4
貿易収支にする
。マイナスなら悪化(黒字が減るか赤字が増える)です。
例で確かめる政府支出を20増やす場合と、輸出が20増える場合
、、定額税の開放経済です。分母は で、どちらも です。
| 項目 | 政府支出が20増える | 輸出が20増える |
|---|---|---|
| 所得の増加 | 50 | 50 |
| 輸入の増加 | 10 | 10 |
| 貿易収支の変化 | 10悪化 | 10改善 |
輸入の増加はどちらも で、違いは輸出の増加20を足すかだけです。
貿易収支の変化の例題
自分で解いてみる開放経済の乗数の例題(減税と貿易収支)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 2
分母は 、減税の最初の一歩は なので 。輸入が 増えるので、貿易収支は18悪化します。正解は2です。
| 段階 | 値 |
|---|---|
| 最初に増える需要(消費) | 22.5 |
| 所得の増加 | 45 |
| 輸入の増加(貿易収支の悪化) | 18 |
1は乗数を掛けない 、3は分子の を落とした 、4は所得の増加そのもの、5は分母の を落とした です。
タイプ5目標からの逆算
目標の所得・貿易収支から政策の量を逆算する
見分け方:「貿易収支を均衡させるには」「完全雇用国民所得を実現するには」のように目標が先に書かれ、政策をいくら変えればよいかを聞かれます。
なぜそうなるか目標を「所得がいくら要るか」に直してから割る
乗数は「政策の量 → 所得の変化」の向きなので、まず目標を所得に直します。
- 目標(所得・貿易収支など)→ それを満たす所得 を出す
- → 必要な所得の変化は
- → 手段の乗数で割る(乗数は1÷分母なので政府支出なら分母を掛け、減税は最初の一歩が 倍に縮むのでさらに で割る)
解き方の手順
- 1
今の均衡所得を出す
構造式を に入れて解きます。 - 2
目標を所得に直す
貿易収支の目標なら、輸入がいくらになればよいかから を出します。 - 3
必要な所得の変化
。マイナスなら所得を減らす向きです。 - 4
手段の乗数で割る
政府支出なら 、減税なら 。 - 5
代入して確かめる
新しい値で均衡の式を解き直し、目標に届くかを見ます。
例で確かめる貿易収支の赤字を政府支出で0にする
消費 、輸入 、、、、輸出 の開放経済で、貿易収支を均衡させる政府支出の変化を求めます。
- 今の所得: の定数は 、 の係数は なので、 より 。貿易収支は で10の赤字です。
- 目標を所得に直す:輸入が輸出と同じ100になればよいので、 より 。
- 必要な所得の変化:。
- 政府支出: で、20減らします。
| 項目 | 今 | 政府支出を20減らした後 |
|---|---|---|
| 政府支出 | 60 | 40 |
| 国民所得 | 450 | 400 |
| 輸入 | 110 | 100 |
| 貿易収支 | 10の赤字 | 0 |
赤字10や をそのまま政府支出の変化とするのが、よくある誤りです。
逆算の例題
自分で解いてみる目標の所得を減税で実現する例題
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 4
分母は です。今の所得は、均衡の式を整理した より で、目標まで72足りません。減税額を とすると より です。正解は4です。
| 項目 | 今 | 60減税した後 |
|---|---|---|
| 定額税 | 80 | 20 |
| 国民所得 | 300 | 372 |
1は で割らずに掛けた 、2は政府支出のときの額 、3は分母の を落とした 、5は所得の不足72そのものです。
まとめ覚えることと間違いやすい点
覚えることの表(モデルごとの乗数)
物価と為替レートが一定、投資・輸出も一定の45度線の分析の場合です。
| モデル | 政府支出・投資・輸出 | 定額税(定額部分) | 均衡予算(定額部分を同額引き上げ) |
|---|---|---|---|
| 閉鎖・定額税 | 1 | ||
| 閉鎖・比例税 | |||
| 開放・定額税 |
よくある間違い
| 誤りの文 | 正しくはこう |
|---|---|
| 乗数は (限界消費性向で割る) | 。割るのは限界貯蓄性向 |
| 租税乗数は (増税で所得が増える、も誤り) | 分子は で符号は負。増税で所得は減る |
| 均衡予算なら所得は変わらない(どのモデルでも乗数1) | 所得は増える。閉鎖経済で税収の増加を政府支出の増加と同額にすれば1。税の定額部分だけを同額動かす比例税と、開放経済では0と1の間 |
| 比例税の分母は や | () |
| 開放経済では輸入が所得を押し上げ、乗数は大きい | 輸入は漏れ。分母に を足し、乗数は小さい |
| 貿易収支の変化 = 所得の変化、または乗数を掛けた輸入 | 。乗数を掛けるのは所得を出す1回だけ |
| 輸出が増えても輸入の誘発で貿易収支は悪化する | 誘発される輸入は輸出の増加より小さく、改善する |
| ビルトイン・スタビライザーは政府が景気を見て税率を変えること | 制度に組み込まれ自動で働く。裁量的な財政政策とは別 |
| 比例税では自動安定化は働かず、累進税でだけ働く | 比例税でも働く。変動は小さくなるだけで無くならない |
| 減税の消費の増加は | 可処分所得で考え、(減税なら減税額も足す) |
次にやること
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