パレート最適とは・エッジワース・ボックスの見方
30秒でわかる交換経済とパレート最適
パレート改善は、だれの効用(満足の大きさ)も下げずに、少なくとも1人の効用を上げる配分の変え方です。パレート最適(パレート効率的)は、パレート改善の余地が無く、だれかを良くするとほかのだれかが必ず悪くなる状態です。
限界代替率(MRS)は、X財をあと1単位もらう代わりに手放してもよいY財の量(効用が同じ組を結んだ無差別曲線の接線の傾きの大きさ)です。 はAの、 はBの限界代替率、 はX財とY財の価格の比です。
パレート最適(交換)
競争均衡(市場の取引で落ち着く点)
生産も入れた経済全体
先に読む論点効用最大化
このページでは、今あるX財とY財を2人(AとB)で分け合う経済(交換経済。作ることは考えない)を、エッジワース・ボックスという箱の図で見ます。
試験での出方
| 地方上級 | ★ | 特別区Ⅰ類 | ★★ |
|---|---|---|---|
| 市役所 | ★★ | 国家総合職 | ★★★ |
| 国家一般職 | ★★ | 国家専門職 | — |
図の点を比べる問題と文の正誤の問題が多く、計算は契約曲線とワルラス法則に集まります。
よく出るタイプ
交換経済とパレート最適の問題は、次の5つのタイプに分けられます。カードを押すと、そのタイプの解き方に切り替わります。
基本の図エッジワース・ボックスの読み方
エッジワース・ボックスの描き方と読み方(契約曲線とは)
2人の持ち分を1つの点で表す図を、4枚の図で順に組み立てます。
1. 箱と初期保有
図の見方
- 箱の横の長さはX財の総量(ここでは10)、縦の長さはY財の総量(8)です。
- Aの量は左下の原点から右・上へ、Bの量は右上の原点から左・下へ測ります。だから1つの点が2人の持ち分を同時に表します。
- 点Wは初期保有(取引の前に持っている量)です。Bの量は総量から引いて、X財 ・Y財 です。
2. 2人の無差別曲線とレンズ
図の見方
- 無差別曲線は、効用が同じになる財の組を結んだ線です。Aの無差別曲線は、左下の原点から遠い(右上にある)ほど効用が高くなります。
- Bの無差別曲線は、右上の原点から遠い(左下にある)ほど効用が高くなります。Bの曲線は、Bの原点がある右上に向かってふくらんで見えます。
- Wを通る2本は交わり、間にレンズの形の範囲ができます。レンズの中はAの曲線より右上・Bの曲線より左下で、2人ともWより良くなる範囲です。
3. 2人とも良くなる移動
図の見方
- レンズの中のDへ移ると、Aの曲線は灰色(Wを通る線)より右上へ、Bの曲線は左下へ移り、2人とも効用が上がります(パレート改善)。
- Dでも2人の曲線はまだ交わっていて小さなレンズがあるので、さらに改善できます。
4. 接する点の集まりが契約曲線
図の見方
- 改善を続けると、2人の無差別曲線が1点で接する点に行き着きます。ここではだれかを良くすると他方が下がるので、パレート最適です(理由はタイプ1)。接線の傾きが同じなので、2人の限界代替率が等しくなります。
- 契約曲線は、パレート最適な点(接する点)を結んだ線で、Aの原点からBの原点まで続きます。直線とは限りません。
- 初期保有Wから2人とも良くなれるのは、契約曲線のうち灰色のレンズの中の部分(太い所)だけです。
タイプ1ボックス図とパレート最適
エッジワース・ボックスでパレート最適・パレート改善を判定する
見分け方:問題文に「左下の点がAの原点、右上の点がBの原点」とあり、図の点どうしの移動がパレート改善か、点がパレート最適か・競争均衡かを聞かれます。文の正誤か、点の組合せを選ぶ形です。
なぜそうなるか接する点で、もう2人とも良くなれない理由
Aが良くなるのはAの無差別曲線より右上、Bが良くなるのはBの無差別曲線より左下です。2本が接する点Eでは、2つの範囲は触れるだけで重ならないので、どちらへ動いても少なくとも1人の効用が下がります。交わる点なら範囲が重なってレンズができます。
判定のしかた
- 1
2人の向きを確かめる
Aは右上ほど、Bは左下ほど効用が高くなります。同じ無差別曲線の上の2点は、その人にとって同じ効用です。 - 2
移動を2人ぶん表にする
出発点と到着点を通る無差別曲線を2人それぞれで比べ、「上がる・変わらない・下がる」を書きます。だれも下がらず、だれかが上がればパレート改善です(1人が変わらず1人が上がる移動も含む)。途中の点は関係ありません。 - 3
パレート最適かを見る
その点で2人の無差別曲線が接していれば(契約曲線の上にあれば)パレート最適、交わっていればパレート最適ではありません。 - 4
最適な点への移動は別に判定
最適でない点から最適な点へ移っても、だれかが下がれば改善ではありません。最適な点どうしは優劣をつけられません。 - 5
競争均衡かを見る
予算線は、初期保有をその価格で売ったお金でちょうど買える組を結んだ直線で、どの価格でもWを通り、傾きの大きさが価格比 です。2人がその価格で効用を最大にし、2財とも需要の合計が総量に等しい状態が競争均衡です。Wを通る直線が、その点で2人の無差別曲線に同時に接していれば競争均衡です。
例で確かめる点W・C・Fを判定する
初期保有の点Wと、契約曲線の上の点C・Fを比べます。直線ℓはWを通る予算線です。
| 移動・点 | Aの効用 | Bの効用 | 判定 |
|---|---|---|---|
| WからC | 上がる | 上がる | パレート改善 |
| WからF | 下がる | 上がる | パレート改善ではない |
| CとF | — | — | どちらも最適で、優劣はつけられない |
ℓはCで2人の曲線に同時に接するので、Cは競争均衡でもあります。Fは契約曲線の上(最適)ですが、Wを通るAの曲線(灰色)より左下でAの効用が下がり、Aは取引しなければWのままでいられるので、Wからの競争均衡になりません。
エッジワース・ボックスの例題
自分で解いてみるエッジワース・ボックスの例題(パレート改善とパレート最適)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 4
Hはレンズの中なので2人ともWより上がり、正解は4です。
| 点 | Aの効用(Wと比べて) | Bの効用(Wと比べて) | パレート最適か |
|---|---|---|---|
| G | 上がる | 上がる | 最適ではない(契約曲線の外) |
| H | 上がる | 上がる | 最適 |
| J | 上がる | 下がる | 最適 |
1はBの効用が下がるのに「最適な点への移動なら改善」とした文、2はGが契約曲線の外(2人の曲線が交わる)なのに「レンズの中なら最適」とした文です。3のJは契約曲線の上(接する点)なので、限界代替率は等しくなります。5は交わる点を接する点と読んだ文です。
タイプ2超過需要とワルラス法則
超過需要の求め方とワルラス法則
見分け方:予算線と2人の接点が描かれた目盛りつきのボックスで売買の量や価格の向きを聞く形と、2財の超過需要の式から残る1財の式を聞く形(ワルラス法則)があります。
超過需要は、2人の需要の合計からその財の総量(ボックスの辺の長さ)を引いた値です。プラスなら財が足りず、マイナスなら余ります(超過供給)。
なぜそうなるかワルラス法則が成り立つ理由
2人とも同じ予算線ℓの上の点を選びます(点aがA、点bがBの選ぶ点)。aとbがずれているのは、この価格では2人の買いたい量の合計が総量と合わないからです。予算線の上では売る値打ちと買う値打ちが等しいので、1人ぶんの「価格×(欲しい量−持っている量)」を財ごとに足すと0です。2人分を足すと、持っている量の合計は総量なので、「価格×超過需要」の合計も0になります。だから、財が3つなら2つの超過需要から残る1つが決まります。
使える条件:だれもが予算をすべて使うとき。 は第 財の価格、 はその超過需要です(問題では とも書かれます)。
解き方の手順
- 1
価格比を読む
予算線の傾きの大きさが です。Wから左へ1目盛り進むと上へ何目盛りかを読みます。 - 2
売る量・買う量を出す
同じ人の原点から測ったWと接点の差です(Bは右上の原点から)。座標をそのまま売買の量にしません。 - 3
超過需要と価格の向き
財ごとに、需要の合計 − 総量。超過需要の財は値上がり、超過供給の財は値下がりします。 - 4
式で与えられたら
各 に自分の価格 を掛けてから足し、0とおいて残る1つを解きます。定数にも価格が掛かります。
例で確かめる目盛りから超過需要を出す
上の図(X財10・Y財12)で、予算線がℓになる価格のもとで、2人が効用を最大にします。
ℓはWから左へ1目盛り進むと上へ3目盛り上がるので、価格比 は3です。
| 人 | X財 | Y財 |
|---|---|---|
| A(Wからaへ) | 8から6へ:2を売る | 1から7へ:6を買う |
| B(Bの原点から) | 2から5へ:3を買う | 11から2へ:9を売る |
| 需要の合計 − 総量 | (超過需要) | (超過供給) |
X財は値上がり、Y財は値下がりします。Y財の価格を1、X財を3とすると で、ワルラス法則のとおりです。
例で確かめる3財のうち残る1財の超過需要を出す
、 なら、価格を掛けて足すと です。符号を変えて で割り、 です。
ワルラス法則の例題
自分で解いてみるワルラス法則の例題(残る1財の超過需要関数)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 2
ワルラス法則から です。
| 項目 | 式 |
|---|---|
| (2つの和の符号を変える) |
両辺を で割って、正解は2です。1は符号を落とした式、3は で割った式、5は で割り忘れた式、4は定数の に を掛け忘れた式です。
タイプ3契約曲線の計算
契約曲線の求め方(パレート最適な配分の計算)
見分け方:2人の効用関数( のような式)と2財の総量が与えられ、契約曲線の式か、一方の効用を保って他方を最大にする配分を聞かれます。・ はAが消費するX財・Y財の量、・ はBの量です。
なぜそうなるか一方を固定して他方を最大にすると、契約曲線の上に来る理由
Aの効用を20に保つとは、Aの効用20の無差別曲線の上から選ぶことです。その上でBの効用が最大になるのは、Bの無差別曲線がAの曲線に接する点です(交わっていれば、まだBを良くできる)。接する点は契約曲線の上なので、契約曲線とAの効用の式を連立すれば答えが出ます。
使える条件:効用関数が の形(コブ・ダグラス型)のときだけ。
導き方:X財の限界効用(Y財は変えずにX財だけを1単位増やしたときの効用の増え方)は、べき乗の微分( を微分すると )で 、Y財は です。MRS はX財の限界効用÷Y財の限界効用で、割ると上の式になります(効用最大化の論点)。
解き方の手順
- 1
2人の限界代替率を書く
には =X財の総量 − 、=Y財の総量 − を入れます。 - 2
2つを等しいとおく
を について解いた式が契約曲線です。 - 3
固定した効用の式と連立する
固定した人の効用の式に契約曲線を入れて、 を解きます。 - 4
聞かれているものに直す
Bの量は総量から引き、効用はその人の効用関数に入れます。
例で確かめるAの効用を20に保ってBの効用を最大にする
X財の総量12・Y財の総量10を、、 の2人で分けます。Aの効用を20に保ったまま、Bの効用を最大にします。
、 です。等しいとおいて 、展開して なので、契約曲線は です。
これを に入れると 、つまり で、 から です。
| 人 | X財 | Y財 | 効用 |
|---|---|---|---|
| A | 4 | 5 | 20 |
| B | 320 |
Bの効用は です( は量が負なので使いません)。
契約曲線の例題
自分で解いてみる契約曲線の例題(一方の効用を固定した最大化)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 3
と を等しいとおくと、契約曲線は です。 なので、Bの効用 は になります。解は と で、X財の総量8を超える方は使えないので です。Aの効用は で、正解は3です。
| 人 | X財 | Y財 | 効用 |
|---|---|---|---|
| A | 5 | 5 | 125 |
| B | 3 | 6 | 18 |
25は の2乗を忘れて とした値、54はBの量(3と6)をAの効用関数に入れた値、150はAのX財5とBのY財6を組み合わせた値、275はY財の総量11をそのままAの量とした値です。
タイプ4限界変形率と経済全体の最適
限界変形率とは・生産を含むパレート最適の条件
見分け方:生産可能性フロンティア(変形曲線)と価格比の直線の図か、「限界変形率」「経済全体のパレート最適」の入った文が5つ並びます。
生産可能性フロンティアは、資源(労働など)と技術を全部使ったときに作れる、X財とY財の最も多い組合せを結んだ線です。限界変形率(MRT)は、X財をあと1単位作るためにあきらめるY財の量で、フロンティアの接線の傾きの大きさです(X財1単位の機会費用)。
なぜそうなるかフロンティアが外側にふくらむ理由
X財を増やすほど、X財づくりに向かない資源までX財に回すので、あきらめるY財が増えます。だから接線は右ほど急になり、曲線は外側へふくらみます。
- 曲線:生産可能性フロンティアは、資源と技術を全部使ったときに作れる、X財とY財の最も多い組合せを結んだ線
- 内と外:内側の点Sは資源が余っているか、むだがあって効率的でないわかること外側の点Uは今の資源と技術では作れない
- 点R:点Rでの接線の傾きの大きさは8÷6=4/3わかることX財をあと1単位作るには、Y財をおよそ4/3単位あきらめる(限界変形率)
- 比べる:X財の少ない点Eでは接線がゆるく、6÷8=3/4わかることX財を増やすほど、あきらめるY財が増える
使える条件:フロンティアが外側に、無差別曲線が原点に向かってふくらんだ滑らかな曲線のとき。フロンティア上で作り、全員の MRS が MRT と等しいことが経済全体の条件です。
導き方:生産額(生産量に価格を掛けた合計)が同じ点を結ぶと、傾きの大きさ の直線になります。これがフロンティアに接する点で生産額は最大です。
判定のしかた
- 1
どの線の傾きかを分ける
MRT はフロンティアの接線(作る側)、MRS は無差別曲線の接線(使う側)、価格比は価格の直線の傾きです。 - 2
生産額が最大の点
接線の傾きの大きさが価格比と等しい点です。MRT が価格比より大きい点では、X財を1単位減らすと増えるY財(MRT 単位)の値打ちの方が大きいので、生産額が増えます。 - 3
内側と外側
フロンティアの内側は資源が余っているか、むだに使われていて効率的ではありません。外側は今の資源と技術では作れません。 - 4
経済全体の最適
です。MRS が MRT より大きければ、X財に出してもよいY財が、作るのにあきらめるY財より多いので、X財を増やすと良くなります。
例で確かめるX財3円・Y財4円のときの生産点
フロンティアが (半径10の円の一部)で、X財が3円、Y財が4円のときです。
- 点R:X財8・Y財6を作ると、生産額は3円が8個で24円、4円が6個で24円、合わせて48円
- 48円の線:生産額が48円になる組を結ぶと、傾きの大きさ3/4の直線わかること曲線と交わるので、曲線に沿ってY財を増やせば、もっと上の直線に届く
- 接点E:曲線に接する直線は生産額50円で、接点はX財6・Y財8わかることここで限界変形率(6÷8)が価格比(3÷4)と等しい
- 消費:消費者が1人なら、その無差別曲線も点Eでこの直線に接するときわかること限界代替率=限界変形率=価格比で、経済全体がパレート最適
円の接線は半径に垂直です。半径の傾きは なので、点(, )での接線の傾きの大きさ(MRT)は、その逆の です。点Eでは で、価格比 と等しくなります。
| 点 | X財 | Y財 | 生産額 |
|---|---|---|---|
| 左上の端 | 0 | 10 | 40円 |
| E | 6 | 8 | 50円 |
| R | 8 | 6 | 48円 |
| 右下の端 | 10 | 0 | 30円 |
限界変形率の例題
自分で解いてみる限界変形率の例題(生産と経済全体の最適)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 5
生産額が同じ点を結んだ直線がフロンティアに接する点で、生産額は最大です。正解は5です。
| 線 | 傾き | 最適の条件 |
|---|---|---|
| フロンティアの接線 | MRT(作る側) | 価格比と等しい |
| 無差別曲線の接線 | MRS(使う側) | 価格比と等しい |
| 経済全体 | MRS と MRT | 等しい |
1は限界代替率と取り違えた文、2は交換だけの条件です(MRS=MRT も要る)。3の内側の点は資源が余っているか、むだがあります。4は逆で、あきらめるY財は大きくなっていきます。
タイプ5厚生経済学の基本定理
厚生経済学の第1定理・第2定理とは
見分け方:「厚生経済学の基本定理」「競争均衡」「パレート最適」「公平」などの語が入った文が5つ並びます。
第1定理は「競争均衡はパレート最適」、第2定理は「どのパレート最適な配分も、初期保有を配り直せば競争均衡として実現できる」です。第1定理は、競争均衡では2人とも なので が自動で成り立つことから言えます。
なぜそうなるか第2定理:配り直すのは価格ではなく持ち分
契約曲線の上の点Tを実現したいときは、Tで2人の無差別曲線に接する直線の上の点W'へ初期保有を配り直します。価格比がその直線の傾きになる価格のもとで、2人は自分で選んでTに行き着きます。動かすのは持ち分で、価格は市場に任せます。
判定のしかた
- 1
向きを確かめる
第1定理は「競争均衡 → パレート最適」。逆の「パレート最適 → 競争均衡」は、初期保有を配り直せば言えます(第2定理)。 - 2
前提を確かめる
第1定理は、外部性(ほかの人に迷惑や恩恵が及ぶこと)が無く、全員が価格を与えられたものとして行動し(独占が無い)、財の質をみんなが知っているときの話です。第2定理はさらに、無差別曲線が原点に向かってふくらむことが要ります。 - 3
公平は言わない
パレート最適は効率性の基準で、公平・平等は判断しません。1人がすべての財を持つ配分もパレート最適です。 - 4
最適は1つではない
パレート最適な配分は契約曲線の上にいくつもあり、互いに優劣はつけられません。
例で確かめる2つの文を判定する
| 文 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 政府が価格を決めれば、初期保有を変えずに、どのパレート最適な配分も実現できる | 誤り | 動かすのは初期保有(第2定理) |
| Aがすべての財を持つ配分は、パレート最適ではない | 誤り | Bを良くするにはAから取るしかないので最適 |
基本定理の例題
自分で解いてみる厚生経済学の基本定理の例題
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 1
1は第2定理そのもので、正解は1です。
| 選択肢 | どこが誤りか → 正しくはこう |
|---|---|
| 2 | 向きの取り違え → 初期保有の配り直しが要る(第2定理) |
| 3 | 効率と公平の混同 → 公平は保証しない |
| 4 | 前提の見落とし → 外部性があると成り立たない |
| 5 | 合計で判断 → だれかが下がる変更はパレート改善ではない |
まとめ覚えることと間違いやすい点
覚えることの表
厚生経済学の基本定理(向きと前提)
| 定理 | 向き | 前提 | 言っていないこと |
|---|---|---|---|
| 第1定理 | 競争均衡 → パレート最適 | 外部性が無い・全員が価格を与えられたものとして行動・財の質をみんなが知っている | 公平であること |
| 第2定理 | パレート最適 → 競争均衡(初期保有を配り直せば) | 第1定理の前提+無差別曲線が原点に向かってふくらむ | 価格を決めれば実現すること |
最適の条件
| 何の最適か | 条件 | 図では |
|---|---|---|
| 交換(パレート最適) | 2人の無差別曲線が接する | |
| 競争均衡 | 予算線が2人の曲線に同じ点で接する | |
| 生産(生産額が最大) | フロンティアに価格の直線が接する | |
| 経済全体 | 2つの接線の傾きが同じ |
よくある間違い
| 誤りの文 | 正しくはこう |
|---|---|
| Bの無差別曲線も、右上にあるほど効用が高い | Bの原点は右上。Bは左下にある曲線ほど効用が高い |
| 1人の効用が変わらず、もう1人が上がる移動はパレート改善ではない | だれも下がらず、だれかが上がればパレート改善 |
| パレート最適でない点から最適な点へ移れば、必ず改善 | だれかが下がれば改善ではない(レンズの外の契約曲線) |
| 契約曲線は、無差別曲線が交わる点を結んだ線 | 接する点を結んだ線。直線とは限らない |
| 需要の合計が総量を上回るのは超過供給で、その財は値下がり | 超過需要(財が足りない)で、値上がり |
| ワルラス法則で、超過需要をそのまま足す | 価格を掛けてから足す |
| 生産額が最大の条件は、MRS が価格比に等しいこと | MRT=価格比。経済全体は MRS=MRT |
| パレート最適な配分は、必ず競争均衡配分 | 配り直せば実現できる(第2定理) |
| 外部性があっても、競争均衡はパレート最適 | 外部性・公共財・独占・情報の偏りがあれば第1定理は成り立たない |











