貨幣需要とは・流動性選好説の3つの動機
30秒でわかる貨幣需要
貨幣需要は、人々が財産のうち、利子の付かない(または、ほとんど付かない)貨幣(現金と、すぐ支払いに使える預金)のまま持っておきたい量です。債券で持てば利子がもらえるのに、なぜ貨幣で持つのか、その量は何で決まるのかを、学説ごとに比べる論点です。
ケインズは、貨幣を持つ理由(動機)を3つに分けました(流動性選好説)。支払いに使う取引動機、急な出費に備える予備的動機、債券の代わりに財産を貨幣で持つ投機的動機です。
ケインズの貨幣需要
貨幣市場の均衡
古典派の数量方程式
先に読む論点貨幣供給と金融
この図の貨幣市場(取引・予備の需要が60、実質の貨幣供給が100。60は次の「基本の図」のタブで出てきます)を「基本の貨幣市場」と呼び、このページの例で使います。
試験での出方
| 地方上級 | ★ | 特別区Ⅰ類 | ★ |
|---|---|---|---|
| 市役所 | ★★ | 国家総合職 | ★★ |
| 国家一般職 | ★ | 国家専門職 | ★★★ |
学説の文の正誤(だれの説か・貨幣需要が何で決まるか)が中心で、式に数を入れて物価上昇率や引出し回数を求める計算も出ます。
よく出るタイプ
貨幣需要の問題は、次の3つのタイプに分けられます。カードを押すと、そのタイプの解き方に切り替わります。
基本の図貨幣需要と利子率の決まり方
貨幣市場のグラフ(貨幣需要曲線と利子率の決まり方)
- 取引・予備:取引と予備のための貨幣の需要L1は所得で決まり、所得がY0なら60わかること利子率が何%でも60なので、縦の線になる
- 投機需要:債券の代わりに持つ貨幣の需要L2わかること利子率が低いほど多く、右下がり。9%では0で、下限の1%に近づくほど、少し下がるだけで多くの人が貨幣に乗り換えるので、線はゆるやかになる
- 足し合わせ:貨幣需要L=L1+L2わかることL2の線を60だけ右へずらした線が貨幣需要曲線L
- 貨幣供給:貨幣の量を物価で割ったM/P(ここでは100)わかること利子率に関係しないと置くので縦の線
- 均衡:LとM/Pが交わる点Eわかること持ちたい貨幣の量と、ある貨幣の量が等しくなる利子率3%に決まる
- わな:利子率が下限(この図では仮に1%。現実にはゼロに近い水準)まで下がると、Lは水平になるわかること貨幣の量が140を超える所では、貨幣を増やしても利子率は1%から下がらない
図の見方
- 横軸は貨幣の量を物価で割った実質の量、縦軸は利子率です。人が持ちたいのは「いくらの財が買えるか」の量なので、貨幣需要は実質で考えます。
- 貨幣需要曲線 L が右下がりなのは、投機の需要 が利子率の低いほど多いからです(理由はタイプ1)。取引・予備の需要 は L を右へずらすだけです。
- 貨幣供給の線 M/P は、ここでは中央銀行が決めるマネタリーベースと、利子率を含まない貨幣乗数(中央銀行が出したお金の何倍の貨幣が出回るか)で決まると置くので、利子率に関係しない縦の線です(銀行が利子率の高いときほど貸出しを増やすと考えると右上がり。貨幣供給の論点)。交点 E の利子率が均衡利子率です。
- 利子率は、これ以上は下がらないとだれもが考える低い水準(この図では1%とおいています。現実にはゼロに近い水準)で止まります。この水準を下限と呼びます。
所得が増えると利子率が上がる(LM曲線の土台)
- 最初:所得がY0のときの貨幣需要曲線L(Y0)と、M/P=100の交点E0わかること利子率は3%
- 所得増:所得が増えて取引需要が60から80に増えるわかることどの利子率でも貨幣需要が20多くなり、曲線が20だけ右へ動く
- 新しい均衡:利子率3%のままでは、持ちたい貨幣が120で、ある貨幣100より20多いわかること債券を売って貨幣を得ようとする人が増え、債券の価格が下がって利子率が上がる → E1で5.5%
図の見方
- 所得が増えると、どの利子率でも取引の需要が増えるので、曲線そのものが右へ動きます(利子率が変わって需要量が変わるのは、曲線の上の移動です)。
- 貨幣の量が同じなら、利子率が上がって釣り合います(3%から5.5%)。逆に、所得が同じで貨幣供給を増やすと、縦の線が右へ動き、利子率は下がります(L が右下がりの所に限る。水平な流動性のわなでは下がらない。タイプ1の例)。
- 「所得が高いほど、貨幣市場が釣り合う利子率は高い」という組を、横軸を所得にした図に並べたものが LM 曲線(貨幣市場が均衡する所得と利子率の組)です(IS・LM曲線の解説)。
タイプ1ケインズの流動性選好
流動性選好説とは・投機的動機と流動性のわな
見分け方:「取引動機」「予備的動機」「投機的動機」「流動性のわな」の語が出てきて、どの動機が所得と利子率のどちらで決まるか、わなで何が起きるかを聞かれます。空欄に「名目・実質」「貨幣・債券」を入れる組合せの形もあります。
すぐ使える貨幣を手元に置きたい気持ちを流動性選好と呼びます。ケインズは、貨幣を持つ理由(動機)を3つに分けました。
| 動機 | 何のための貨幣か | 何で決まるか |
|---|---|---|
| 取引動機 | 収入と支払いの時期のずれを埋める | 所得(多いほど増える) |
| 予備的動機 | 病気・事故など、不測の支出に備える | 所得(多いほど増える) |
| 投機的動機 | 債券の代わりに、財産を貨幣で持つ | 利子率(低いほど増える) |
なぜそうなるか利子率が低いと、なぜ貨幣を多く持つのか
毎年2万円の利子を永久に払う債券の価格は、利子額を利子率で割った額です(考え方は投資理論の解説の割引現在価値・マクロで使う計算)。利子率が低いほど、債券の価格は高くなります。
この図は、利子率を横軸、債券の価格を縦軸にとっています(貨幣市場の図とは縦と横が逆)。点Aは利子率1%で200万円、点Bは2%で100万円、点Cは4%で50万円で、利子率が2倍になると価格は半分になります。
人々は、利子率には「ふだんの水準」があり、離れてもいずれ戻ると考えています。そこで、利子率が低い(点A)=債券の価格が高い → この先は利子率が上がり、債券の価格は下がりそう → 債券を持つと損しそう → 債券を売って貨幣で持つ。利子率が低いほど、こう考える人が多いので、投機的動機の貨幣需要は利子率の減少関数(利子率が下がると増える関係)になります。
判定のしかた
- 1
動機ごとに依存先を決める
取引・予備は所得の増加関数、投機は利子率の減少関数。「投機的動機は所得で決まる」「取引動機は利子率で決まる」は、ケインズの説としては誤りです。 - 2
利子率が低い=債券の価格が高い
2つは逆向きに動きます。利子率が2倍なら、永久に利子を払う債券の価格は半分です。 - 3
この先は下がりそう → 貨幣で持つ
利子率はふだんの水準に戻ると考えるので、債券の値下がりを恐れて債券を売り、投機の需要が増えます。貨幣で持つと、債券で持てばもらえた利子をあきらめますが、利子率が低いほど、あきらめる利子は小さくなります。「利子率が低いほど、貨幣を持つと失う利子が大きい」は向きが逆です。 - 4
所得が増えると曲線が右へ
どの利子率でも取引の需要が増えるので、貨幣需要曲線が右へ動き、貨幣供給が同じなら利子率は上がります。 - 5
下限では流動性のわな
利子率が下限まで下がると、だれもがこれ以上は下がらない(債券の価格は上がらない)と考え、増えた貨幣を債券に換えず、そのまま持ちます。曲線は水平で、貨幣需要の利子弾力性(利子率の変化への反応の大きさ)は無限大です。貨幣を増やしても利子率は下がらず、金融政策は効きません。下限に張り付くのは名目利子率です。
試験では「流動性のわなの下限は実質利子率」という誤りの選択肢が出ます。名目利子率は、ふだん目にする利子率です。物価が上がると見込まれる分(期待インフレ率)を引いたものを実質利子率と呼びます(実質利子率=名目利子率−期待インフレ率)。名目利子率が下限でも、期待インフレ率が上がれば実質利子率は下がります。
例で確かめる貨幣を増やしたときの利子率(わなの外と中)
基本の貨幣市場で、実質の貨幣供給 M/P を増やします。
- 最初:LとM/P=100の交点E0わかること利子率は3%
- 金融緩和:M/Pを120に増やすわかること余った貨幣で債券が買われ、債券の価格が上がって利子率が下がる → E1で1.5%
- わなの中:M/Pを120からさらに150まで増やすわかることLが水平な所の点E2で交わり、利子率は下限の1%
- さらに緩和:M/Pを150から180に増やすわかること1%ではだれも債券を買い増さず、増えた貨幣はそのまま持たれる → E3でも1%で、利子率は下がらない
| 実質の貨幣供給 | 均衡利子率 | どこにいるか |
|---|---|---|
| 100 | 3% | 右下がりの所 |
| 120 | 1.5% | 右下がりの所 |
| 150 | 1% | 水平な所(わな) |
| 180 | 1% | 水平な所(わな) |
100から120へ20増やすと、利子率は3%から1.5%へ下がりますが、150から180へ30増やしても利子率は動きません。
流動性選好説の例題
自分で解いてみる流動性選好説の例題(投機的動機と流動性のわな)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 2
利子率が低い=債券の価格が高い → この先は下がりそう → 貨幣で持つ、の連鎖どおりで、正解は2です。
| 選択肢 | 正しくはこう |
|---|---|
| 1 | 予備的動機の需要は所得の増加関数。利子率で決まるのは投機的動機(動機と依存先の入れ替え) |
| 3 | 利子弾力性は無限大で、曲線は水平(ゼロ・垂直と逆にした誤り) |
| 4 | 所得が増えると曲線は右へ動き、利子率は上がる(シフトの向きの反転) |
| 5 | わなでは増えた貨幣がそのまま持たれ、利子率は下がらない |
タイプ2古典派の貨幣数量説
貨幣数量説(MV=PY・マーシャルのk)と物価上昇率の求め方
見分け方:・・ の式か、「古典派の二分法」「貨幣の中立性」「フリードマン」の語が出てきます。計算では「貨幣量が8%増え、実質GDPが2%増えた。物価上昇率はおよそ何%か」のように、いくつかの変数の伸び率が並び、残りの1つの伸び率を聞かれます。
古典派は、ケインズより前の経済学の考え方で、価格や賃金がすばやく動くので、労働も設備もいつも使い切られている(完全雇用)と考えます。古典派の貨幣数量説では、貨幣は財を買うための取引の手段で、貨幣需要は利子率に依存しません。式は2つあります。
| 式 | 提唱者 | 組み立て方 |
|---|---|---|
| 交換方程式 | フィッシャー | 支払いの流れ(貨幣量 × 使われた回数=取引総額)。T は取引量 |
| 現金残高方程式 | マーシャル(ケンブリッジ学派) | 人が名目所得 PY(お金で測った所得)のうち、k の割合を貨幣で持ちたい(貨幣需要の側) |
取引総額を名目所得 PY に置き換えた の V を所得流通速度と呼びます。、 なので、マーシャルの k は V の逆数です(片方が上がれば、もう片方は下がります)。
なぜそうなるか貨幣を増やしても実物は変わらない(古典派の二分法)
貨幣量が10%増える → 流通速度 V は一定なので、MV(人々が使うお金の合計=名目の支出)も10%増える → 実質所得は労働市場と財市場(実物の側)で決まり、いつも完全雇用なので変わらない → 物価だけが10%上がる → 実質の貨幣量 M/P も、実質賃金(賃金で買える財の量)も元のまま。
実質の量は実物の側で、物価などの名目の値は貨幣の側で別々に決まる、という考えを古典派の二分法と呼び、そこから、貨幣量は実質の量を動かさないという貨幣の中立性が導かれます(貨幣は実物を覆うヴェールにすぎない、という貨幣ヴェール観)。名目GDPは物価の分だけ増えますが、実質GDPと雇用は変わりません。
2つの数の積の変化率は、それぞれの変化率の和で近似できます(例:1.05倍と1.03倍の積は1.0815倍なので、約5+3=8%。変化率の足し算はマクロで使う計算)。これを式の両辺に使います。
使える条件:伸び率が小さいとき(およその値)。V は M と同じ左の辺、k は P・Y と同じ右の辺にあります。
解き方の手順
- 1
式を選ぶ
流通速度 V が出ていれば 、マーシャルの k が出ていれば 。 - 2
変化率の足し算に直す
上の帯の形に、問題の伸び率を入れます。下がったものはマイナスで入れます。 - 3
一定のものを0にする
「流通速度は一定」「k は一定」ならその伸びは0です。 - 4
物価の伸びについて解く
物価と同じ右の辺にある実質所得の伸びは、左の辺へ移すので引きます。これを忘れないこと。
例で確かめる名目GDP500兆円・貨幣量125兆円の経済
、流通速度は で、 になっています。
次の年に貨幣量が6%増え、実質GDPが2%増え、k は変わらなかったとします。 より、物価上昇率はおよそ4%です(倍率で正確に出すと で約3.9%)。
| 変数 | 伸び |
|---|---|
| 貨幣量 M | +6% |
| マーシャルの k | 0% |
| 実質GDP Y | +2% |
| 物価 P | 約+4% |
式の1つの変数だけを動かすときは、式を P について解きます。 なので V が上がれば P は上がり、 なので k が上がれば P は下がります。
フリードマンの新貨幣数量説は、貨幣需要を、所得(長い目で見込める恒常所得)と、債券や株式の収益率(利子率)・期待インフレ率などの関数として立て直しました(貨幣の量の変化を重く見るこの学派をマネタリストと呼びます)。貨幣需要は利子率の減少関数ですが、その利子弾力性は小さく、関数そのものが安定しているとします。
流通速度は、短期には利子率などで動きます(利子率が上がる → 持ちたい貨幣が減る → 同じ貨幣が何度も使われるので、流通速度は上がる)。ただ、貨幣需要関数が安定しているので動きは予測でき、長期には安定します。短期には貨幣量の変化が実質所得にも影響しえますが、長期には実質所得は元の水準に戻り、貨幣量の増加は物価の上昇になる(古典派の貨幣数量説と同じ結論)とします。
物価上昇率の例題
自分で解いてみる数量方程式から物価上昇率を求める例題
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 1
より、物価上昇率はおよそ %です。正解は1です。
| 選択肢 | 計算 | どう誤るか |
|---|---|---|
| 2 | 8−2 | 流通速度の変化を落とす |
| 3 | 8+1−2 または 8−1 | 流通速度の低下を足す(符号の取り違え)か、実質GDPの伸びを引き忘れる |
| 4 | 8−1+2 | 実質GDPの伸びを引かずに足す |
| 5 | 8+1+2 | 符号の取り違えと、実質GDPを足す誤りが重なる |
タイプ3在庫理論と資産選択
在庫理論の最適な引出し回数と資産選択
見分け方:「債券や預金を何回かに分けて現金に換える」「換金1回あたりの手数料」と書かれ、最適な回数・1回の額・平均の現金保有を聞かれます。文の問題では「ボーモル」「トービン」「資産選択」「危険資産」の語が出てきます。
在庫理論(ボーモルとトービン)は、取引のための現金を、商品の在庫のように「どれだけ手元に置くか」と考えます。回数を多くすると手数料がかさみ、少なくすると手元の現金が多くなって、債券で持てば得られた利子を失います。この2つの費用の合計を最も小さくする回数を選びます。
なぜそうなるか手元の現金の平均は、1回の額の半分
年間の支出320万円を、3か月ごとに80万円ずつ4回引き出し、一定の速さで使い切ります。
手元の現金は、引き出した直後の80万円から0まで一様に減ることをくり返すので、平均は半分の40万円です。失う利子は、この平均に利子率を掛けた額です。
n は引出しの回数、Y は1年間の支出(所得)、r は年の利子率、b は1回の手数料です。使える条件:支出が一定の速さで、毎回同じ額を、手元の現金がなくなった時点で引き出し、回数を連続の値として扱うとき。利子率と支出の期間(年)をそろえます。最適な回数では、手数料の合計と失う利子が等しくなります。
平均の現金保有(取引のための貨幣需要)は、所得が増えると増え(ただし平方根でしか増えない)、利子率が上がると減ります。ケインズと違い、取引の需要も利子率に依存するのがこの理論の結論です。
解き方の手順
- 1
単位をそろえる
金額は円に、利子率は小数(4%なら0.04)に直します。 - 2
回数を出す
。平方根を取り忘れないこと。 - 3
聞かれたものに直す
1回の額は 、平均の現金保有はその半分の 。
例で確かめる年間320万円・利子率5%・手数料5000円
回で、1回の額は80万円、平均の現金保有は40万円です(上の図)。回数ごとの総費用(手数料 + 平均の現金 × 0.05)は次のとおりで、4回が最も小さくなります。
| 回数 | 総費用 |
|---|---|
| 2回 | 50,000円 |
| 3回 | 41,667円 |
| 4回 | 40,000円 |
| 5回 | 41,000円 |
| 6回 | 43,333円 |
4回のときは、手数料20,000円と失う利子20,000円が等しくなっています。
資産選択の理論(トービン)は、ケインズの投機的動機を、財産の持ち方の選び方として説明し直したものです。利子は付かないが価値の変わらない貨幣(安全資産)と、利子は付くが価格が上下する債券(危険資産)について、収益の平均とばらつき(危険)を比べ、危険を避けたい人は両方を組み合わせて持つとします。ケインズの説明では、各人は利子率が上がるか下がるかを1つに決めて予想するので、債券か貨幣のどちらか一方だけを持ちます。代替効果(債券が有利になる効果)が所得効果を上回るとき、利子率が上がると貨幣の需要が減り、結論は投機的動機と同じになります。
| 理論 | 提唱者 | 扱う貨幣需要 | 比べるもの |
|---|---|---|---|
| 在庫理論 | ボーモル・トービン | 取引のための需要 | 手数料と失う利子 |
| 資産選択 | トービン | 財産として持つ需要 | 収益の平均とばらつき |
在庫理論の例題
自分で解いてみる在庫理論の例題(最適な引出し回数)
選択肢を押すと、正解と解説が出ます。
正解は 1
回で、正解は1です。1回の額は100万円、平均の現金保有はその半分の50万円です。回数ごとの総費用(手数料 + 平均の現金 × 0.03)は次のとおりで、5回が最も小さくなります。
| 回数 | 総費用 |
|---|---|
| 3回 | 34,000円 |
| 4回 | 30,750円 |
| 5回 | 30,000円 |
| 6回 | 30,500円 |
| 7回 | 31,714円 |
| 選択肢 | どう誤るか |
|---|---|
| 2(7回) | 失う利子を 1回の額 × 利子率()として平均を半分にせず、 で約7.07回 |
| 3(16回) | 3%を0.3と直し違え、 で約15.8回 |
| 4(25回) | のまま、平方根を取り忘れる |
| 5(50回) | 3%を0.03に直さず3のまま入れ、 |
まとめ覚えることと間違いやすい点
覚えることの表(貨幣需要の学説と提唱者)
| 学説 | 提唱者・学派 | 貨幣需要が依存するもの | 貨幣の役割 |
|---|---|---|---|
| 交換方程式 | フィッシャー(古典派) | 取引量。利子率には依存しない(V は一定) | 取引の手段 |
| 現金残高方程式 | マーシャル(ケンブリッジ学派・古典派) | 名目所得に比例(k は一定)。利子率には依存しない | 取引の手段 |
| 流動性選好説 | ケインズ | 取引・予備=所得(増加関数)、投機=利子率(減少関数) | 取引の手段と資産 |
| 在庫理論 | ボーモル・トービン | 取引の需要が、所得(増加)と利子率(減少)の両方 | 取引の手段 |
| 資産選択 | トービン | 利子率(減少関数)。収益の平均とばらつきで選ぶ | 資産(安全資産) |
| 新貨幣数量説 | フリードマン(マネタリスト) | 恒常所得(増加関数)と、利子率など各資産の収益率(減少関数・利子弾力性は小さい)。関数は安定。流通速度は短期には動くが予測でき、長期には安定。短期と長期で分かれるのは貨幣量が実質所得に効くかどうか(長期は古典派の結論) | 取引の手段と資産 |
貨幣の需要と供給の性質
| 性質 | 覚えること |
|---|---|
| 貨幣需要は何で測るか | 実質(M/P)で需要される。同じ量の財を買うには、物価が上がった分だけ多くのお金が要るので、名目の貨幣需要は物価の増加関数 |
| 物価が上がると | 名目の貨幣供給 M が同じなら、実質の貨幣供給 M/P は減る |
| 貨幣供給と利子率 | 貨幣乗数(中央銀行が出したお金の何倍の貨幣が出回るか)が利子率を含まなければ、利子率に依存せず縦の線。銀行が利子率の高いときほど貸出しを増やすなら、乗数が利子率の増加関数になり右上がり(減少関数・右下がりではない) |
| 流動性のわなの下限 | 名目利子率。実質利子率は期待インフレ率しだいでさらに下がりうる |
よくある間違い
| 誤りの文 | 正しくはこう |
|---|---|
| 交換方程式 はマーシャルが示した | フィッシャー。マーシャルは現金残高方程式 |
| 交換方程式は貨幣需要の側から組み立てた式 | 支払いの流れの式。貨幣需要の側からはマーシャルの式 |
| マーシャルの k は流通速度に比例する | k は流通速度の逆数() |
| 古典派では、貨幣量が増えると実質GDPや雇用も増える | 二分法(貨幣の中立性)では物価などの名目の値だけが変わる |
| 古典派の貨幣需要は利子率の減少関数 | 利子率に依存しない(利子弾力性ゼロ) |
| 投機的動機の貨幣需要は所得の増加関数 | 利子率の減少関数。所得で決まるのは取引・予備 |
| 利子率が低いほど、貨幣を持つ機会費用(失う利子)は大きい | 低いほど小さい。だから低いと貨幣を多く持つ |
| 流動性のわなでは利子弾力性がゼロ・曲線が垂直 | 無限大・水平。債券の価格は上限で、下落だけが予想される |
| 流動性のわなでは財政政策が効かない | 効かないのは金融政策(貨幣を増やしても利子率が下がらない) |
| 貨幣需要の利子弾力性が大きいほど、曲線の傾きは急 | 縦軸が利子率なら、弾力性が大きいほど傾きはゆるやか |
| フリードマンは、貨幣需要が利子率の影響を受けないとした | 利子率の減少関数(ただし利子弾力性は小さい)。恒常所得にも依存し、関数が安定している。短期と長期で分かれるのは、貨幣量が実質所得に効くかどうか |
| フリードマンは、流通速度が短期にも一定だとした | 短期には利子率などで動くが、貨幣需要関数が安定しているので予測でき、長期には安定する |
| 資産選択の理論はマーシャル(ケインズ・ボーモル)の説 | トービン。在庫理論はボーモルとトービン |
| 在庫理論で所得が増えると、引出し回数は減る | 増える。手数料が上がると減り、利子率が上がると増える |
| 在庫理論の平均の現金保有は1回の引出し額 | その半分。所得が4倍でも平均の現金は2倍 |
| で V が上がると P は下がる | 上がる()。 で k が上がると P は下がる |
次にやること
先に読む論点
次に読む論点











