5分でわかる貨幣供給と金融

マクロ経済学・貨幣・金融

貨幣乗数とは・マネタリーベースとマネーストックの違い

30秒でわかる貨幣供給

世の中に出回るお金(マネーストック)は、日本銀行が直接出すお金(マネタリーベース)の何倍にもなります。銀行が預金を貸し出し、貸したお金がまた別の銀行に預けられるからです。この倍率を貨幣乗数と呼びます。

貨幣乗数

MH=c+1c+r\dfrac{M}{H}=\dfrac{c+1}{c+r}(M はマネーストック、H はマネタリーベース、c は現金預金比率=現金÷預金、r は準備率=準備〔銀行が日本銀行に預けておくお金〕÷預金。分子は「現金+預金」、分母は「現金+準備」を、それぞれ預金で割ったもの)

マネーストックの増え方

マネーストックの増加 = 貨幣乗数 × マネタリーベースの増加(2つの比率 c・r が変わらないとき)
マネタリーベース(H)マネーストック(M)
ひとことで日本銀行が直接出すお金世の中に出回っているお金
中身現金+銀行の準備(日本銀行の当座預金)現金+預金
だれが持つか現金は世の中に出回っている分すべて(家計・企業のほか銀行の手元の分も)、当座預金は銀行など家計・企業・地方公共団体など(金融機関と国〔中央政府〕は除く)
別の呼び名ハイパワード・マネー昔はマネーサプライ

このページの記号は次のとおりです。現金 C、預金 D、準備 R(銀行が日本銀行に預けておくお金)とすると、マネーストックは M=C+DM=C+D、マネタリーベースは H=C+RH=C+R です。現金預金比率(c)は現金が預金の何倍か(c=C/Dc=C/D)、準備率(r)は準備が預金の何割か(r=R/Dr=R/D)です。ほかのページの c(限界消費性向)・r(利子率)とは別物です。泉の問題では、現金預金比率を α、準備率を β と書くことが多いので、「現金÷預金」か「準備÷預金」かで見分けます。

例えば c=0.3、r=0.1 なら、貨幣乗数は 1.30.4=3.25\dfrac{1.3}{0.4}=3.25 で、マネタリーベースが1兆円増えるとマネーストックは3.25兆円増えます。

試験での出方

受験先ごとの出やすさ
地方上級★★特別区Ⅰ類★★
市役所★★★国家総合職★★
国家一般職★★国家専門職★

計算は貨幣乗数で増加額を出すものが中心で、そこに乗数の性質を問う文の正誤と、統計・金融政策の手段を問う知識の問題が加わります。

よく出るタイプ

次にやること

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